2016年11月9日水曜日

ピロリ除菌

「ピロリ菌がいるかもしれない」。今年(2016年)の年明けすぐ、いわき市立総合磐城共立病院で胃カメラを飲んだ。胃と大腸にポリープがある。1年に一度は経過を観察しましょう、というのでそうしている。検査を終えたあと、ドクターに言われた。「ピロリ菌を除菌したら(胃の)ポリープが小さくなるかも」
 近所のかかりつけ医と話し合い、ピロリ菌の陽性反応が出れば、抗生物質を処方する、ということになった、陽性だった。寒い春が過ぎ、暑い夏が来て、秋に除菌することにした。

 除菌の抗生物質で副作用が出ることもある。軟便、下痢、味覚異常、発熱、血便……。「朝夕2回、7日」の服用セット=写真=のほかに、整腸剤を処方された。最初は恐る恐る飲んだが、整腸剤のおかげかなんともない。結局、副作用の自覚も症状もなく7日が過ぎた。たぶん、ピロリ菌は一掃された。

 ピロリ菌は、1982年、オーストラリアの医師2人によって発見された。1人がその3年前に、胃の粘膜にらせん状の菌がいることを発見し、もう一人の医師とともに、3年がかりでその菌が胃に棲みついていることを発見した。今では発がん因子として知られている。この発見で2人は2005年、ノーベル医学・生理学賞を受賞した。

「井戸水」経験者は、かなりの割合で胃にピロリ菌を飼っているらしい。「団塊の世代」(昭和22~24年生まれ)の私は、小学生のころまで井戸水を飲んでいた。25歳で十二指腸潰瘍、35歳で胃潰瘍になって入院した。そのころはまだピロリ菌の存在が知られていなかった。潰瘍はストレスではなくピロリ菌の仕業だったのかもしれない。

 ピロリ菌のピロリは胃と十二指腸の境目にある「幽門」のことだそうだ。なにやらかわいいイメージが浮かぶ言葉だが、体内にはほかにも「ランゲルハンス島」だの、「海馬」だの、「ライルの島」だのがある。「門」も「幽門」の反対側、胃の入り口は「噴門」と呼ばれる。そして、「宮」や「恥」の字がつくものも。命名者がいるわけだが、その人はなにを想像して「宮」や「恥」を付けたのだろう。

 いや、もっと違うことを言いたかった。ピロリ菌の能力について、だ。ピロリ菌は本体の長さが4ミクロン(1000分の4ミリ)で、緩やかにねじれている。一方の先端には「鞭毛(べんもう)」がある。これをくるくる回して活発に動き回るそうだ。そのスピードは「100メートル5.5秒」とか。超高速のメカニズムを解明したら、なにか社会に役立つものが生まれるかもしれない。

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