2018年1月29日月曜日

野焼きの中へ

 きのう(1月28日)昼前、カミサンを街まで車で送ったあと、夏井川の堤防を利用して帰ってきた。平・鎌田地内で堤防に出ると、前方に幾筋も白い煙が立ち昇っている。土手のあちこちが焼け焦げて黒い。野焼きが行われていた=写真。
 夏井川に限らないが、河川敷の野焼きは、河川管理者(夏井川は福島県)と地元の行政区などが契約して行っている。定期的な草刈りもそうだ。夏井川下流域の野焼きは毎年、立春前後の日曜日に行われている。

 前日のような強風だったら、むろん、野焼きは延期される。いい具合に風がやんだ。野焼きには最高の日曜日になった。枯れ草に放たれた火が静かに燃え広がる。堤防のあちこちに白煙が昇り、たちこめる。そのなかを通り過ぎた。

 と、かなり前方、海の近くにも茶色っぽい煙がもくもくと立ち昇りはじめていた。この煙の色は建物火災のときに多い。煙の方角に友人の家がある。火元を確かめねば――。

 わが生活圏を通り過ぎ、六十枚橋に出ると、茶黒い煙が視界を覆うように広がっていた。右岸堤防に折れると、河川敷に炎が見えた。いわきでも有数のヨシ原が広がっている。そこに地元の人たちが火を入れたのだ。枯れヨシが勢いよく燃えていた。

 わが行政区に一番近いところはまだだった。たぶん今度の日曜日に野焼きをするのではないか。

 煙の中をウオーキングする人がいた。ランニングをする人も。さすがに、ハクチョウたちは煙が上がると異変を察知して、川から飛び去った。けさは戻ってきたろうか。最も寒い時期に次の季節のための準備をする。野焼きは、その意味では春を迎えるシグナルのようなものだ。

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