今季の白鳥ウオッチングも、そろそろ終わりのようだ。きのう(3月9日)の夕方、夏井川最下流の越冬地(平・塩地内)を見ると、10羽前後に減っていた。ピーク時にはここだけで300羽以上も飛来し、人がえさを持って現れるとわれ先に群がった=写真。
土曜日(3月7日)、小川の丘の上にある草野心平記念文学館を訪ねた。その行き帰りに、小川・三島と平・中平窪の2カ所の越冬地を橋の上からチラ見した。数が激減していた。
塩のハクチョウは例年、3月下旬に北へ飛び立つ。東日本大震災が起きた4年前だけは、3月11日、一斉に姿を消した。大津波が川をさかのぼり、ハクチョウの越冬地にまで到達した。驚き、おののいて空へ避難した。そのまま戻ってこなかったと、今は彼岸にいる「白鳥おじさん」に教えられた。
おや、早くないか――。そう思ったのは3週間前だった。ある日、一気に数が減っていた。ほかの越冬地では、そんなに変化はなかった。だれかがいたずらでもしたのではないか。最初はそう思ったが、数は減ったまま。やはり早く北帰行が始まったのだ。
昔、読んだ本に、地球温暖化が進むと、冬は「西高東低」の気圧配置が「北高南低」型に変わる、そんなことが書いてあったように記憶している。きょうは北西に高気圧、その東側の北と南に低気圧が位置して冬型になり、天気は大荒れだという。「北高南低」という言葉を思い出した。
温暖化の影響か、このごろの天気は凶暴化している。北極圏の氷も解けだしている。繁殖地の近くに冬も緑があれば、ハクチョウだって無理して南下してくる必要はなくなる――なんて、朝から妄想がふくらんだ。
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