3月も残すところあと2日。1週間前に、太平洋側のわが家から阿武隈の山の向こうの実家へと、反時計回りに150キロほどを巡った。10年近く前までは1月初めに出かけたが、パジェロからフィットに替えてからは、雪の心配のない春以降に訪ねるようにしている。
常磐道を北上し、国道288号を西に向かって駆け上がり、JR磐越東線沿いの県道を戻ってきた。翌日は午前中、その県道を駆け上がり、夏井川渓谷(牛小川)の隠居で過ごした。左岸支流の中川渓谷に沿う広域基幹林道上高部線を、牛小川から一つ先の集落(外門=ともん)までドライブした。北向きの道端に2カ所、残雪のかたまりがあった=写真。
前日の“南阿武隈一周ドライブ”では、2カ所で残雪を見た。大熊町から田村市に入ったあと、旧都路村と常葉町の境の長い峠にさしかかったとき、南に山を抱いた枯れ田に一部、雪が残っていた。最近降った雪の名残だろう。もう1カ所は、阿武隈の最高峰・大滝根山(1193メートル)だ。北西斜面がうっすら白くなっていた。こちらも最近降った雪のようだった。
中川渓谷の残雪は隠居から車で5分という至近の距離にあった。「光の春」のなかで「寒さの冬」がもがいていた。おととい(3月27日)、きのうと気温が上がったから、それももう消えたのではないか。
支流の渓谷へは、春を探しに行った。マンサクが満開だった。ヤシャブシも花穂(かすい)を垂れはじめていた。送電鉄塔が頭上を横切っていた。近くの路肩に東京電力の標識杭があった。1F(いちえふ=大熊・双葉町)と2F(楢葉・富岡町)からの系統であることが、あとで電子地図をたどってわかった。
常磐道の常磐富岡IC近くに両原発とつながる「新福島変電所」がある。そこから南下して、いわき市三和町の「新いわき開閉所」に送電線が延びる。その変電所からの1系統が中川渓谷の上を通っていた。
今はどうか、送電線は使われているのか。福島県知事が昨秋、経産大臣に緊急提言をした受け売りだが、今度は福島のために、再生可能エネルギー普及のためにがんばってほしいものだ。「立ち枯れ」ではもったいない。
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