同検定は、いわきの歴史や文化、自然を学び、知る楽しさを体験するとともに、得た知識をまちづくりや観光に生かしてもらおうと、平成27(2015)年に始まった。
内容からして行政が主催しそうな事業だが、いわきにはいわきを総合的に調査・研究している市民団体・いわき地域学會がある。地域学會の“総合知”が問題作成の源泉だ。「難しい」という声も聞こえるので、4回目は時間と問題数を減らし、60分・70問4択で実施した。
1次試験を突破した人が「いわき学博士号」取得をめざして、10月20日の2次試験に挑む。1次、2次と“難関”を超えて博士号を取得した人は、最初の年が4人、おととしが5人、去年が2人だった。
受験した21人のうち、最高齢者は92歳。生涯学習のお手本のような人で、「自分の力を試したい」と挑戦を続けている。遠くは石川県白山市、静岡県焼津市からも参加した。白山市の受験者はインターネットで、焼津市の受験者は前にいわきへ来たときに検定を知った。前泊して午前の試験に備えたという。
去年、博士号を取得した2人は市外出身者だった。1人は大阪府。奥さんがいわき出身の縁で近年、いわきの住人になった。もう1人は山形県鶴岡市。高校を卒業したあと、いわきの企業に就職した。「きっつぁし」(いわき語で「よそから来て住みついた人」)ゆえに、いわきを知ることには人一倍意欲的なのだろう。
今年は担当の副代表幹事が別用のため、私ともう一人が“試験官”になった。たった1時間とはいえ、気を張って会場にいたせいか、試験が終わると疲れがどっと出た。
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