それでも2月以降、寒暖の波は上昇線を描いている。地温も上がってきた。春が着実に近づいている。それを真っ先に教えてくれるのがアカヤシオ(岩ツツジ)の花だ。
アカヤシオは渓谷でも小川町の小集落、牛小川(わが隠居があるところ)から下流の椚平にかけての対岸に群生する。4月に入ると渓谷の右岸が全山、ピンクの花で点描される。暖冬のときは開花が早い。この四半世紀の間で3月中にアカヤシオが咲きだしたのは一、二度。最も早かったのは3月20日過ぎで、彼岸の中日に花を見たことがある。
今年(2019年)も暖冬だった。春彼岸を過ぎたから咲き始めてもおかしくない。そう思って、隠居の対岸を見たが、花はなかった。
ところがどうだ、隠居を離れて街へ下る途中、椚平の対岸を見たら、中腹に白っぽい点々がある=写真左。ヤマザクラ?のはずはない。車を止めて写真を撮り、拡大すると少しピンクがかっている。アカヤシオだ。私が牛小川へ通いはじめてからは最も早い開花のうちに入るだろう。
牛小川では、アカヤシオの花盛りの日曜日、集落の守り神・春日様のお祭りが行われる。先の寄り合いで4月14日開催と決まった。このまま開花が進むと、アカヤシオは4月初旬には満開、中旬には散り始めるかもしれない。ということは、その前の日曜日(4月7日)が見ごろか。
きのう(3月24日)は、渓谷の幹線道路(県道小野四倉線)を行きながら、木の花をチェックした。キブシが咲いていた。籠場の滝の上流ではマンサクが咲きほこり、隠居の下の岸辺ではヤシャブシが黄色い花穂を垂れ始めていた。今年は、渓谷林の春は早いようだ。
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