2019年3月27日水曜日

「きれいにしてみま専科」

日曜日(3月24日)朝9時半ごろの夏井川渓谷――。県道小野四倉線の両側を、ごみを拾いながら歩いている人たちがいた=写真。背中に「クリンピー応援隊」と印刷されたグリーンのベストを着ている。はるか前方に止まっていた軽トラには「川前発 夏井川をきれいにしてみま専科」の手書き看板が。
川前は夏井川渓谷の最上流部に位置する。そこの住民たちが中心になって「川前発――」を結成し、夏井川沿いの清掃活動を展開している。

この市民団体の活動を初めて目撃したのは東日本大震災前の2009年3月だった。そのときの拙ブログを整理・再掲する。
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春先に夏井川渓谷の「缶トリー」作戦を展開する団体がある。「川前発 夏井川をきれいにしてみま専科」。2009年で4回目の活動が3月8日昼前、実施された。

 しばらくぶりに夏井川渓谷の隠居に泊まり、翌日曜日の8日朝、2番列車でやって来るカミサンを江田駅まで迎えに行った。列車は9時過ぎに着く。渓谷の「春」を探すために、8時過ぎには隠居を出て3カ所で道草を食った。

 山側、線路ののり面でカンゾウが芽生えていた。地温が上がったのだろう。谷側、岸辺にあるヤブツバキが満開だった。道路沿い、定点観測をしているマンサクはまだ目覚めるところまではいっていなかった。雪と雨と曇天とで先週とそう気温は変わらなかったのだろう。隠居の対岸、花を1輪つけたマンサクもあとで見たら1輪のままだった。

 江田駅からの帰り、そろいのジャンパーに身を包んだ人たちが「籠場の滝」の手前の谷で空き缶類を拾っていた。転落の危険と隣り合わせの「夏井川をきれいにしよう!!パート4」作戦である。すれ違った軽トラの運転手は旧知の市職員氏。彼も含めた川前の住民有志による「きれいにしてみま専科」の活動だと、了解した。8時半にスタートしたようだ。

 週末を牛小川で過ごすようになって十数年がたつ。「きれいにしてみま専科」の活動が始まった4、5年前から、夏井川渓谷の道路は目立って空き缶類が少なくなった。ポイ捨ては後を絶たない。が、日常的に車で行き来しながらそれを拾う「きれいにしてみま専科」の人がいる――そんな話も聞いた。
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 その後はタイミングがあわなかったせいか、渓谷の隠居へ通っていても活動を目撃することはなかった。今も春と秋の2回、実施しているらしい。夏井川の中流域で地道な活動を行っている団体があることを、下流域の人間として忘れずにいたい。

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