今度の卒業生にはなんとなく覚えがあった。入学式で印象に残っていた子がいる。2年生のときの「町たんけん」でわが家(米屋)へやって来た子もいる。
私は平成25(2013)年4月に区長兼務の行政嘱託員になった。初仕事が小学校入学式への出席だった。逆算したら、そのときの入学生だった。向こうも1年生、こちらも区長1年生。6年たって子どもたちは巣立ちの春を迎えた。
卒業生が2年生のときの「町たんけん」の様子を、同26(2014)年6月11日付の拙ブログで書いている。
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小学2年生が「町たんけん」でわが家(米屋)へやって来た。毎年6月10日ごろになると、生活科の授業の一環として地域の商店や施設を訪ねる校外学習が行われる。カミサンが相手をする。今年はきのう(6月10日)、実施された。(「町」の漢字は1年生で習い、「探」は6年生、「検」は5年生で習う。で、2年生の場合は「町たんけん」となる)
1チーム3~4人で、2チームがやって来た。最初のチームは、私が回覧物を区の役員さん宅へ届けに行ったときに来店した。子どもたちが歩道を歩いていた。そのグル―プだった。小一時間後に戻ると、間もなく2チーム目がやって来た。カミサンが「奥(茶の間)にオジサンがいるよ」といったらしい。茶の間にも探検にやって来た。ちゃんとあいさつし、自己紹介までした。
家の前が通学路になっている。下校時、わが家のネコが店頭で丸くなっていることがある。子どもが来たときにも、店にいた。驚いたのだろう、1匹はさっと姿を消し、1匹はミャーミャーうるさく反応した。
なんであんなに鳴いてるんですか、どこに行ったんですか、名前は、色はなんですか……。2年生といっても1年生を終えたばかりだから、興味・関心は移りやすい。米屋や米の話だけでなく、ネコについての質問が相次いだ。
店の外の台にザ・ピープルの古着(有料)と、近所の人たちが持ち込んだ食器(無料)が置いてある。いわゆる「3R」=リサイクル(再循環)・リデュース(減量)・リユース(再使用)の一環だ。そこでもしばらく「質疑応答」が続いた。(略)
さてさて、子どもたちとカミサンが食器のことで約束をした。下校後、子どもがやって来た。取り置きのコップを、皿を持ち帰った。生まれて初めて体験するリユースにちがいない。
それともうひとつ。カミサンが年齢を明かしてからは、子どもたちの口調が変わった。去年までの子どもたちの「礼状」を読むと、「こめやのおばさん」になっているが、今年はどうだろう。先生の教育的指導が入るのか入らないのか、興味深い。
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その子どもたちが最上級生になって巣立った。卒業生は2クラスの42人。私ら団塊の世代は、阿武隈の山里であっても3クラス120人以上はいた。隔世の感がある。
卒業式は「わかれの言葉」で佳境を迎えた。卒業生と5年生がエールの交換をする。校歌=写真(来賓に配られた資料の表紙)=を一緒に歌う。5年生が送別に「ビリーブ」を歌うと、卒業生が「さよならは言わない」を歌って、あとを後輩に託した。
式典が終わり、卒業生が花を一輪、保護者に手渡しながら退場するシーンは感動的だった。照れくさいのか、パッとあらぬ方を向く男の子、目と目を合わせながら保護者がひとこという。口の動きから「おめでとう」と言っているのがわかる。はかまをはいた女の子は目から涙があふれていた。ついこちらもジーンときた。
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