2024年1月17日水曜日

気になる揺れ

                      
 あとで確かめると、1月14日午前1時36分ごろだった。寝床がほんの少し波打つように揺れた。震源が福島県沖だったら、もっとはっきりした揺れがある。半分覚醒したものの、なにごともなかったので、また眠りに落ちた。

震源はいわき市の西部、つまり内陸部だった。それだけではない。いわきでは無感だったが、11日にも西隣の古殿町を震源とする地震が発生している。深さはともに10キロで、至近距離で小さな地震が連続した。

 11日は古殿で震度1、ほかの地区は無感。14日は古殿で震度3、いわき市は三和町で2、平で1だった。

 震度はともかく、いやな感じがよみがえった。あのときから1カ月後、いわき市は直下型の大地震に見舞われた。その近辺が震源ではないか。

 街へ出かけるとき、あるいは日曜日に夏井川渓谷の隠居へ行くとき、街の西方に連なる山並み(湯ノ岳~三大明神山~鶴石山など)が目に入る=写真。

 なかでも三大明神山の山稜(さんりょう)には風力発電の風車がニョキニョキと立ち始めた。それを見ながら、山の陰は鮫川流域に属していることを再確認する。

 この湯ノ岳山系、つまり藤原川の水源を境に、いわき市は大きく夏井川流域(北部)と鮫川流域(南部)に分かれる。

3・11にはそれぞれの沿岸域で甚大な被害が出た。その1カ月後(4月11日)、今度は鮫川流域の塩ノ平断層(井戸沢断層の最も西側)でM7.1の地震が発生し、同時に東隣の「湯ノ岳断層」(遠野~常磐)が動いた。

田人(たびと)町石住地内では土砂崩れが発生し、車で通行中の1人を含む4人が死亡した。

翌12日にも井戸沢断層の北側でM6.3の地震が発生した。いわき市民はそれを含めて、わずか1カ月の間に3回、震度6弱を経験した。その後も、その近辺を震源とする大きな地震が続いた。

 さて、それからはだんだん日常にまぎれて思い出すこともなくなった。が、この二つの断層はやはり生きている。

 遠野町に住む知人が(旧ツイッター)で、14日の地震の前後から「異変」をつぶやいていた。

・1月12日=「南西方向からドーンドドドと音が聞こえた。揺れはないので空振とは思うのだが、原因は何?」

 そして、東日本大震災の1カ月後に起きた大地震を振り返って、その「前後しばらくの間、振動を伴わないドーンと発破をかけたような音を聞き続けた。今の音が大きな地震の予兆でなければ良いのだけれど」。

 ・1月14日=「地震。震度は3程度か? いきなり来た感がある。震源、近い?」「震源は、遠野? それとも三和? 微妙なところ。湯ノ岳断層のかかわりかな?」「最新の情報だと、震源は入遠野だったよう」

 ぼんやりと頭に浮かんでいた内陸地震の輪郭が鮮明になった。規模としては軽微だったとはいえ、4・11(と4・12)では大きな被害が出た。やはり、この断層のことは頭のどこかに置いておかないといけない。そして、きょうは1・17。

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