ボールペンは3本、あるいは5本とまとめて買い、引き出しにしまっておく。それがよくなかったのだろうか。
座卓のわきに小物入れがある。3段の引き出しになっていて、ホッジキスの針や鉛筆、カートリッジインクなどの文房具類を置いている。ボールペンもそう。インクが切れると新しいものを取り出す。
そのボールペンが使い始めるとすぐ書けなくなった。インクはたっぷりある。しかたがない。次のボールペンを取り出して使うと、これもまた同じように書けなくなった。
結局、使い始めてすぐ4本がダメになった。欠陥商品ではないか――。買った店に持ち込んで取り換えてもらおう、とも思ったが、やめた。
同じ店から何年もまとめ買いをしてきた。また買おうという気は失せた。家のあちこちに筆立てがある。そこに眠っているボールペンをかき集め=写真、それを使い切ったらどうするか考えることにした。
しかし、ゼロになるのは困る。1本を使い切り、2本目のインクが切れるころ、コンビニから1本を買ってきた。同時に、検索をして原因を探った。
ボールペンのインクがあるうちに書けなくなるのはなぜか――。今までまとめ買いしてきたメーカーの「答え」はこうだ。
中芯(インク)部分に空気が入り込んでいるケーズが考えられる。中芯に空気が入り込む現象は、ペン先が水平、あるいは上向きで筆記や保管された場合に起こり得る。
思い当たるフシがあった。壁にかけてあるカレンダーにボールペンで予定を書き込んでいると、インクが薄れる。座いすを倒してあおむけになりながらメモしようとすると、インクが出ない。
ペン先のボールとボールホルダーの間には極小のすき間がある。普通に座ってボールペンを下向きにして動かすと、先端のボールが回転してインクが流れ続ける。つまり、字を、線を書き続けることができる。
ところが、ペン先が水平、あるいは上向きになっていると、ボールが回転したときに空気が入り込む。すると、再度、筆記できる状態に戻すことができなくなるのだという。重力が関係しているのだろう。
その予防策はノック式の場合だと、ペン先を中に収めて、下向きに立てて置く。キャップ式は逆にキャップを上にする。直射日光と高温多湿を避ける。というわけで、キャップ式、ノック式をそれぞれのやり方で筆立てに差し込んだ。
ただし、カートリッジ式の万年筆は、キャップを上にしておくと、なぜか字が書けなくなる。ペン自体がおかしくなっているのかもしれない。で、こちらはキャップを下向きにして差し込んでいる。そのせいか、インク漏れが起きるときもある。困ったものだ。
それはともかく、未使用のボールペンを引き出しに入れて置いたくらいで、すぐ書けなくなるものなのか、いまだに解せない。
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