2024年2月8日木曜日

江田にもシュロが

           
 わが家の庭に芽生えたのを知って、気になりだした。自生のシュロは、いわき市内ではどこまで分布しているのだろう。

 南方系の樹木だが、温暖化の影響で生息域が北へ広がっているという。温暖化を知る指標植物になるのではないか。

 庭にあるのは植えられたもの、という先入観があったが、どうもそうとは言い切れない。わが家の庭のように、鳥が種を運んできて活着したものもある。

 植栽か自生かはともかく、どこにどのくらいシュロがあるのか、調べても無駄ではあるまい。

 かといって、そのためにわざわざ車を走らせるようなことはしない。なにかのついでにチェックする――そんなゆるい感じで現状を把握することにした。

 運転しながらシュロを観察する、なんてことはできない。わき見運転になる。で、もっぱら助手席のカミサンが「目視」を担当した。

 まずは1月28日の日曜日、わが家から夏井川渓谷の牛小川(ここに隠居がある)までの道沿いを調べた。

大字名でいえば、平中神谷~上神谷~大室~中塩~下・中・上平窪~小川町下小川~上平~上小川(牛小川まで)の、ざっと20キロ区間だ。

 渓谷の入り口、小川町上小川字高崎までは、沿道の家の庭に、家の近くの空き地やヤブにと、けっこうな頻度でシュロが見られた。1本、ときに2本、あるいはそれ以上生えているところもあった。

いちいち地図に場所と本数を記録するようなことはしない。要は、夏井川流域でも川筋に近い平地から渓谷までの「シュロマップ」を、ざっくり頭に入れておく。そのためのウオッチングだ。

 渓谷の牛小川は小川町の西のはずれだ。その先は川前町になる。わが隠居までのウオッチングでは、JR磐越東線江田駅の下、紅葉時期になるとテント村ができる空き地の林にシュロが生えていた=写真上1。これはたぶん生え方からして自生にちがいない。

 ここまででざっと70カ所、本数では80本前後だろうか。江田の手前で、ガードレール越しにシュロの葉が見えたから、自生のシュロは夏井川渓谷にまで分布しているとみてよさそうだ。

 次の日曜日(2月4日)は、隠居からの帰り、下小川から四倉の柳生街道に入って、草野の馬目農免道路を利用した。

 それで気づいたのだが、磐城小川江筋沿いの林ではところどころにシュロが生えている=写真2(平鯨岡地内)。

そんなところにわざわざ植える人はいないから、これらは鳥が種を運んで来たとみるのが自然だろう。

民家のシュロも、家の裏とか、庭のはじっことか、不自然な場所に生えているものが多い。ま、なんであれ、しばらくはシュロウオッチングを続けることにしよう。

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