2024年3月22日金曜日

一番重い配布資料

                      
 年度末になると、新年度の「ごみ収集カレンダー」や「保健のしおり」などが全部の世帯に配布される。住民には生活に直結する大切な行政資料だ。

 「保健のしおり」は1冊65ページもある。隣組単位で配るので、かなりの厚みと重さになる。これだけはA4サイズの封筒1枚には入らない。

 回覧資料は行政嘱託員(わが区では区長が兼務)~区の役員~隣組の班長というルートで配られる。

 このルートでは、主に行政嘱託員に届く大型封筒を再利用する。それだけでは足りないので、区の役員さんから提供される使用済み封筒も使う。

封筒は、あらかたは戻ってくる。とはいえ、繰り返し使っているうちに破損する。前は補充が効いたが、だんだん数が減ってきた。

さて、どうしたものか――思い悩んでいるところに、ある隣組の班長さんから声がかかった。

印刷所で働いていて、在庫処分が必要になった大型封筒がある。「いくらでも欲しい」というと、けっこうな数の未使用封筒が届いた。

中に、開くと側面が3センチほどに広がる閉じひも付きの封筒があった。「マチ付き封筒」というらしい。マチとは側面部、遊び・奥行きなどのこと、とネットにあった。

いつか使うときがあるかもしれない、と思いながら、いつもの資料封入には使わずに取っておいた。

そして、「重み」のある行政資料を配らないといけない3月になって――。行政区だけでなく、市役所の方もなにかと気ぜわしくなっていたらしい。

3月8日付(ほんとうは10日付だが、日曜日のため早まる)の回覧資料が届いたときには、周知文書に「世帯配布」なのに「回覧」と誤記したものがあった。

回覧? こんなにあるのに! そこは飲み込んで全戸に配布した。すると案の定、追いかけるように「訂正」の封書が届いた=写真。

「保健のしおり」は、年度を通じて一番重い配布資料だ。3月半ばに届くたびに、紙質を替えてもっと薄いものにできないものか、と思う。

一番大きい隣組は16世帯だ。手元に残しておいたマチ付き封筒を出すと、「保健のしおり」がぎりぎり入る。

ほかにも世帯配布資料、回覧だけの資料がある。それを入れてもこの封筒ひとつでOKだ。

マチ付き封筒のおかげで、封入作業はいつもと変わらずに行うことができた。あとは今回だけ、4階建ての県営住宅に住む班長さん宅への上がり下りが加わる。

というのは、ふだんは1階の郵便受けに差し込めばすむのだが、「保健のしおり」があるときには、そのすき間に入らない。それぞれの戸口に届けることになる。

たまたま今期は1階に住む班長さんが4人、2階が2人で、3階は1人、最上階の4階は2人だけだった。

4階のうち一つは世帯数が少なくて、1階の郵便受けのすき間に入った。結局、4階は1人ですんだが、やはりこたえた。

いやはや、と思いながらも、今回はマチ付き封筒のおかげでわりとすんなりいった、心臓に負担をかけずにすんだ、そんな思いになった。

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