滋賀県の小学校で6年生62人が水泳の授業中、尻にやけどを負ったというニュースには仰天した。
プールサイドにマットがある。そこに座っていたら尻が赤くなった。軽いやけどという診断だった。前もって水をまいたそうだが、太陽に熱せられたマットには効果がなかったのだろう。
別の日には、1歳の女の子が滑り台で尻にやけどを負った。そのことを伝えるテレビにまたまたびっくりした。
熱中症だけではない。「危険な暑さ」が至る所にひそんでいる。プールサイドや滑り台での尻のやけどはほんの一例に過ぎない。
若いころ、同業他社の色白の記者が海水浴場を取材し、「日焼け」を超えて、「太陽でやけどした」とこぼしていたことがある。それを思い出した。日焼けもまた、太陽によるやけどにはちがいない。
これもおそらく暑さと長時間の座位がもたらした異変の一つかもしれない。
7月20日、参院選の投票管理者として、近くの小学校体育館に詰めっきりになった。
朝6時半、校庭に出て青空を見上げる。ちぎれ雲が面白かった=写真。この日もまた、山田で最高気温が32.7度と猛烈な暑さになった
投票所の体育館も扉と2階の窓を開け、扇風機を何台もフル回転させたが、午後になると汗がにじんできた。この状態は室温が30度前後になったことを意味する。
扇風機をかけても室温が30度を超える茶の間で「在宅ワーク」をやっている。デジタル温度計の数字と空気の熱、汗のにじみ具合の「3点セット」で、なんとなく暑さのレベルがわかるようになった。それで投票所も30度を超えたのではないかと思った。
パイプいすに座り続けること12時間。その日はなんともなかったが、翌日になると臀部(でんぶ)が少し痛い。
下着のヘリがくっきりと筋になっている。どうもそのへんから痛みが発しているようだ。
次の日もまだかすかに痛みがある。下着のヘリの跡は少し薄れたようだが、元に戻ったわけではない。
「不活発症候群」といってもいいほど、猛暑続きのために家の中ではいつもゴロンと横になっている。
この長年の習慣と老衰で体全体の筋肉の質量が落ちている。ちょっとした段差につまずく。階段を下りるときには手すりをつかむ。
それで、パイプいすに座り続けていると、なにか変調をきたすかもしれない。そう予感して、実は尻当てのクッションを持っていった。助かったが、それでも下着の食い込みが起きた。
さらに、一番鈍感なところだからか、汗ばんでいるのにも気づかない。まさかとは思うが、「あせも」のような症状が併せて出たのかもしれない、
その日から3日目、7月23日にはやっと下着の跡も、痛みも消えた。子どもと年寄りは、皮膚が、筋肉が弱いという点では共通しているのだろうか。
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