2019年1月6日日曜日

常陸太田の「むすめきた」

 きのう(1月5日)は未明の5時ごろ、いつもの時間に起きた。紅白歌合戦の夜も、いつもの11時前には寝た。いつもの時間に寝れば、いつもの時間に起きる――はずが、年末年始は目覚めが6時前後と遅かった。やっと元に戻った。
NHKを見ながら、ブログをアップする作業をする。と、「小さな旅」が始まった。「ふるさとの種と~茨城県 常陸太田市~」。再放送だ。

赤ネギがまず登場した。茨城で有名な赤ネギは那珂川流域で生産されている。常陸太田は久慈川流域だ。農家によっては隣の流域でも赤ネギを栽培している、ということなのだろう。次は、小豆の「むすめきた」=写真。それから、こんにゃく、大豆の「青御前」、手作りほうきも登場した。大豆を栽培しているのは北山弘長・郷子さん夫妻。春にまく大豆の選別作業が、豆へのこよない愛情を感じさせる。

北山さんの名に記憶があった。会ったことはない。2年前(2017年)の早春、豆の研究家長谷川清美さん(神奈川県)から連絡があって、いわき市三和町で生産されている昔野菜(在来作物)の小豆「むすめきたか」の調査に同行した。

長谷川さんとも面識はなかった。長谷川さんが北山さんを取材した折、いわきの「むすめきたか」の話になった。常陸太田の「むすめきた」の種はいわきから来たらしい、ということだった。で、いわき市が発行した『いわき昔野菜』の図譜とレシピ(ネットで公開されている)全6冊に私が巻頭言を書いていたこともあって、北山さんからいわき地域学會のことを教えられたそうだ。

「むすめきたか」は、小粒で皮が薄いために早く煮える。嫁に行った娘が里帰りしたときに、すぐに煮て食べさせることができる。で、いつか「むすめきたか」と呼ばれるようになった。常陸太田の「むすめきた」も同じエピソードを持つ。

私は、いわき昔野菜保存会にも所属している。毎年、早春にはフェスティバルが開かれる。いつか「むすめきた」、あるいは「むすめきたか」をテーマに、シンポジウムを開けないものか――。「小さな旅」が終わるころには、そんなことを考えていた。

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