2019年1月19日土曜日

ハガツオの刺し身

いわきも極寒期を迎えた。生カツオの刺し身は晩春までおあずけだが、たまに西日本のカツオが市場に届く。行きつけの魚屋さんが手に入れると、「カツオ、あります」といってくれる。早ければ2月にはカツ刺しが食べられる。
日曜日の晩は刺し身、と決めているのは、「カツ刺し」を食べたいからだ。カミサンもそのときだけは家事から解放される。もう40年近い習慣だ。

生カツオのない冬場は、ほかの魚の刺し身を経験するチャンスでもある。これまでに食べた刺し身はサンマ・タコ・イカ・ヒラメのほかに、メジマグロ・ブリ・タイ・メバチマグロ・サワラなど。親戚や知り合いからもらって、自分で刺し身にしたものでは、スズキ・ヒラマサ、浜の知人の家でごちそうになったものではアイナメ・マンボウ・アワビなど。いわきは“刺し身天国”だ。

この冬、わが“刺し身目録”に新しい魚が加わった=写真。ハガツオという。カツオと同じスズキ目サバ科だ。サバ科は、歯が小さくて目立たないものが多いが、この魚は違う。目立つうえに、カツオに似ている。で、「歯鰹(はがつお)」。日本では南部の太平洋に生息しているそうだ――。以上は、あとでネットから得た情報。

師走最後の日曜日、行きつけの魚屋さんへ行くと、「ハガツオがある」といわれた。サクどりした身はピンク色で、メジマグロに近い。くせのない味だった。年明け2回目の日曜日(1月13日)には、ためらわずに切ってもらった。

夏場は、マイ皿を出せば、黙ってカツオを切ってくれる。冬場は、まずは「何があるの?」で始まる。若だんな(といつも書いているが、先代はすでに彼岸へ渡った。でも、先代は記憶のなかで生きている。で、つい若だんなになってしまう)が、「〇×があります」と応じる。それで食べたい刺し身をしぼる。

先代がそうだったように、若だんなもよく、魚や業界の話をしてくれる。そこがモノを並べただけの大型店とは違う。食べ方(ニンニクがいいか、わさびがいいか)も教えてくれる。ハガツオはわさびだけにした。

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