2010年12月23日木曜日
鉄道作業車
場所は、いわき市小川町上小川字片石田地内の磐越東線。時間は平日の午前10時半ごろ。夏井川渓谷の無量庵へ行った帰りだった。
山を下りると、急に平らかな風景が広がる。溪谷から扇状地に変わるのだ。その平坦な風景の中に「機関車」が1台止まっていた。作業員も何人か立っている。その先にも見たことのない2両連結の「機関車」がいた。<こんな時間になんだ、事故か?>
線路と道路は田んぼとナシ園をはさんで並行している。そのあいだ、ざっと200メートル。車から真横に見えるところまで道路を進んだときに了解した。2両連結の「機関車」はゆっくり動きながら、中央部でなにか白いキバのようなものを上下させている=写真。どうやら線路の保守作業をしているらしい。
写真をパソコンに取り込み、拡大したら、メーカー名がわかった。オーストリアの線路工事用重機メーカー「プラッサー&トイラー社」製の「重機」だった。
たぶん、枕木の下のバラス(砕石)をつき固めて線路の凸凹をならし、列車がスムーズに走行できるよう、補修作業をしていたのだ。白いキバのようなものを上下させていたのが、それだった。所有者は「センケン」(仙建)。
鉄道マニア、いわゆる「撮り鉄」はこういった「重機」も見逃さないだろう。初めて線路工事用の「重機」を見て、少し興奮したくらいだから、マニアには格好の被写体になる。
にしても、通常ダイヤの間隙をぬって作業をするわけだから、時間のやりくりには神経を使うに違いない。午前の最後の列車が通過したあと、午後の最初の列車が通過する前に作業を終えて、どこか、たとえば最寄りの小川郷駅で列車を回避する、といったことをしなくてはならない。
JRやセンケンの人間でもないのに、しばしそんなことに思いをめぐらした。
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