2010年12月30日木曜日

丘灯至夫生誕の地


田村郡小野町の目抜き通りを車で走っていたら、信号が赤になった。ちょうど車が止まったあたり、右斜め前方の道端に標柱が立っている。「丘灯至夫生誕の地」と書かれてあった=写真。<ここか、丘灯至夫の生家は>。

実は先日、小野町ふるさと文化の館に開設されている「丘灯至夫記念館」を訪ねた。略年譜に、大正6年2月8日、小野新町(現小野町)の西田屋旅館に西山亀太郎・モトの6男として生まれる、とあった。記念館をのぞいたあと、町の郊外にあるという直売所を目指した。そのときは生家がどこにあるかわからず通り過ぎてしまったのだった。

丘灯至夫は「高校三年生」で知られる作詞家だ。西條八十の弟子で、「東京のバスガール」「山のロザリア」(ロシア民謡)「智恵子抄」など、心に残る作品を手がけている。テレビアニメの「ハクション大魔王」「みなしごハッチ」も彼の作品。なかでも「高原列車は行く」は、私が最初に覚えた歌謡曲で、「何か一曲を」と言われたらたいがいこの歌を歌う。

丘灯至夫と同じ田村の産。彼には前から親近感を抱いていた。昨年の逝去後、夫人から遺品が寄贈された。展示スペースを拡充し、11月3日にリニューアルオープンをしたというので、小野町に用があったついでに記念館をのぞいた、というわけだ。

記念館でかかっていた歌は、乗り物シリーズの最後を飾る「霊柩車はゆくよ」だった。ユーモラスな人間だったことを、あらためて知る。

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