道路沿いの花壇が黄色い花で埋め尽くされている。縁石のポールの根元にも同じ花が咲いている=写真。キバナコスモス?(オオキンケイギクだった) 至る所に花園ができ、花のスポットが生まれ、「ど根性花」が咲く。
初秋、道路沿いにタカサゴユリ、あるいはタカサゴユリとテッポウユリの交雑種とみられる新テッポウユリが咲き乱れる。同じようにキバナコスモスがその地を覆い始めたか。とにかくこの時期、黄色い花が道沿いに咲き広がっている。なぜそうなるのだろう。私たちの身の回りには、こうした「はてな」が少なくない。
いわき民報に読者参加の「くらし随筆」欄がある。週一回3カ月間、読者が決まった曜日に文章を書く。5月に入ってメンバーが一新した。木曜日、富原さんという人の随筆が特におもしろい。私たちが「はてな」にさえ思い至らない「新事実」を教えてくれる。
富原さんはアクアマリンの職員らしい。アクアマリンの実験室で野生植物、魚、井戸水などの放射性物質の検査をしている。
タケノコについて。「高血圧の予防に役立つカリウムがたくさん入っています。しかし、一方で、放射性カリウムも含まれており、タケノコでは150ベクレルほどあります。以前はこれを普通に食べていたのです」
いわき市内の井戸水の放射性物質を検査したときのこと。「どうせ低い値だろうと高をくくっていました。/しかし結果は1キロ当たり100ベクレルを超える値が出てしまいました。(略)後日、念のためもう一度、同じ試料を測定してみると今度は未検出となっていました」。温泉水に含まれる、半減期が3・8日のラドンが犯人だった。さすが温泉地である。
海の魚のドンコも、富原さんが小名浜港内で夜釣りをして、定期的にモニタリングをしている。「5月の検査では1キロあたり73ベクレルで、震災後初めて100ベクレルを切りました」。ドンコ釣りが大好きな富原さんは翌日、新鮮なドンコのナメロウをほおばった。
こういう客観的・科学的で、トム・ソーヤ―的な文章を久しぶりに読んだような気がする。きょう(木曜日)はその5回目。何を書いているのか。夕刊が待ち遠しい。
1 件のコメント:
キバナコスモスではなくてオオキンケイギクですね。
「特定外来生物オオキンケイギク」で検索すると正体が分かります。
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