きのう(5月12日)、友人の娘さんが2歳の娘を連れてやって来た。予約したイタリア料理店へ案内するという。「ランチを食べたい」とカミサンが3カ月前に言っていたのだ。車で迎えに来る10分くらい前に週一の仕事から帰り、ネクタイをはずすとすぐ店番を義弟に頼んで出かけた。
2歳の女の子とはウマが合う、と勝手に思っている。歩けるようになって、初めて母親とやって来た今年(2016年)2月、私の顔を見るとニコッとした。駐車場から料理店まで風に吹かれながら、手をつないで行った=写真。嫌がらなかった。
雨上がり、快晴。空気が澄んで、遠くの山の若葉がはっきり見える。やや強い風が酸素をいっぱい運んで来る。歩きはじめるとすぐ、2歳児がつぶやいた。「気持ちいい」。そう、“ジイジ”も薫風に洗われて同じことを感じていたのだよ――。
友人の娘さんは、鳥について聞きたいことがあると、フェイスブックで「おじちゃん……」と連絡をよこす。彼女は平の街なかに住む。去年夏、「最近近くの公園から夜になるとホッホーホッホーて鳴くやつがいるんだよ……フクロウみたいのを想像しているんだけど……いったい何者ぞ?」。すぐアオバズクだと返す。「アオバズクが今年も来て鳴いてる」。車を運転しながら教えてくれた。
2月下旬にやって来たときには、「おじちゃんに鳥の話を聴きたい人がいる」。その人がイタリア料理店の奥さんだった。彼女に連絡すると、すぐやって来た。以来、一度はその店をのぞくのもいいかと思っていたら、突然、電話がかかってきたのだった。
店は夜だけ営業しているようだ。昼は予約があるときのみランチを提供する。テーブル数は多くない。繭玉(まゆだま)の中のような空間で、貸し切り状態でゆっくり食事を楽しんだ。2歳児も自己主張をしながら、あちこち動き回った。
食事の終わりにデザートと、サービスのお菓子が出た。2歳児がお菓子をボリボリやり始めた。カミサンが「バアバにもちょうだい」というと、「あげない」。では、「ジイジには」。しばらく考えて「あげる」。「女の子だねぇ」とカミサンが言った。それは違うのでは――なんて言うと、反撃されるので言わない。また疑似孫ができたかな。
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