きのう(5月22日)の続き――。「いわき市の復興と環境配慮施策」を知るために、インドから大学生たち18人がやって来た。南インドのチェンナイ(旧マドラス)在住の建築士(24歳)と西インドのアフマダバードに住む土木エンジニア(23歳)の2人のホームステイを引き受けた。
引率の女性はかつて、いわきで英語指導助手をしていたとかで、日本語がペラペラだ。彼女の骨折りで実現したいわき訪問らしい。
カミサンの片言の英語で足りないところを、彼らのスマホが補った。通訳機能が付いている。変な言葉になるときもあるが、あらかたは通じた。いやあ、便利になったものだ。
2日目は高校の英語教師が助っ人になり、2人を民家の庭園コンサートや白水阿弥陀堂へ案内した。白水阿弥陀堂の見学は2人の希望だった。いわきが誇る世界遺産級の国宝と浄土式庭園を見せることができた、というだけでホッとする。
2泊3日の最終日の朝、「ベジタリアン料理教室」に参加する2人を車に乗せる段になって、1人がスマホの通訳機能を使い、「あとで面接したい」という。面接とはものものしい。「今度はインドで会いたい」、あるいは「いわきを離れる前にまた会いたい」という意味か。
市文化センターでの料理教室のあとは、午後1時ラトブ見学・2時45分いわき駅改札口集合・3時18分スーパーひたちで移動――というスケジュールだ。いったん夏井川渓谷の隠居へ出かけて土いじりをしたあと、文化センターへ戻り、2人をピックアップしていわき駅前再開発ビル(ラトブ)を案内した。
「買い物をしたい」。1人がいうので、4階の総合図書館から3階のショッピングフロアに下りると、「世話になったお礼に万年筆を贈りたい」という。むろん断ったが、その後も「万年筆、万年筆」と言ってきかない。「では、ボールペンでいいから」と、私がふだん利用している無印良品で黒5本、赤1本を差し出すと、黒を5本増やして10本にしてくれた。
そのうえ、「好きなアルコールを」というので、遠慮せずにいつも行く1階の店で「田苑」を買い求めた。こういうのは通訳機能抜きでもわかる。
時間がきて、いわき駅改札口前に移動すると、学生たちがホストファミリーと一緒に現れた。3日ぶりの再会だ=写真。広い南北通路に元気な声が響いた。「バイバイ」。ハグして別れると、カミサンがポツリと言った。「涙が出ちゃった」
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