2018年6月26日火曜日

グミとオカトラノオ

 きのう(6月25日)の続き――。夏井川渓谷の森の中に住む友人は、仕事のほかに趣味の芸能活動と土いじりにも忙しい。 
 家の前の斜面に黒々とした土の畑が広がる。今あるのは大根・ニンジン・アスパラガス・キャベツなど。秋にはまた、白菜その他の冬野菜がそろう。小流れにはワサビ。林と隣接する畑の一角にはクリ、梅などの果樹。ほかにグミ、ブルーベリー、キウイなども。

 車で林間の狭い坂道を駆け上がって家の前まで行く。近くでグミが真っ赤に熟していた=写真上。つい歩み寄って、もぎって食べた。グミはグミだった。今風に言えば、「シブアマ」(渋くて甘い)。でも、その渋さが少年時代の記憶をよみがえらせる・
 
 グミを食べた最初の記憶は小学校の低学年。近所の家にスモモ(プラム)があった。それを食べたのも同じころ。スモモもグミも家にはなかった。ガキ大将がチビどもを引き連れて、もぎりに行った。怒られなかったから“公認”だったのだろう。
 
 友人の家のすぐ下はロックガーデン。今は緑に覆われ、オカトラノオが咲いている=写真下。梅雨の渓谷を彩る、清楚な白い花だ。「摘んでもいいよ」というので、カミサンが2本手折った。
 友人の案内で畑を歩く。自分の畑だけでなく、近くの休耕畑も借りてジャガイモや落花生を栽培している。この熱心さはどこからくるのだろう。
 
 耳に飛び込んでくるのはウグイスの「ホーホケベキョ」。ウグイスも土地によってさえずり方が異なる。渓谷のウグイスは「ホーホケキョ」と「ホーホケベキョ」の2パターンがある。

 さてさて、青梅をいっぱいもらったので梅漬けをつくることにした、ということを、きのう書いた。夕方、雑誌「きょうの料理」を参考にしながら、約2キロの梅を水で洗い、布巾で水分をふき取り、甲類35度の焼酎を街から買ってきて、塩をまぶして甕に漬け込んだ。
 
 そばかすや茶色い傷がある青梅は除外した。それが3分の2.こちらは梅酒にでもするか――と考えていたら、近所の知り合いが欲しいというので、半分をあげた。前は庭のプラムが佐藤錦に化けた。巡りめぐって、今度は何になるか。期待しないで待っていると、きっといいことがある。

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