2018年6月25日月曜日

青梅をもらう

 いわき市小川町の夏井川渓谷には、10戸前後の小集落が三つ点在する。最上流の牛小川集落にわが隠居がある。その隣、椚平(くぬぎだいら)集落の森の中に住む友人から、平のわが家に電話がかかってきた。
「梅をあげる。あした(6月24日)朝9時半までに来なよ」。用があって、9時半には出かけるという。日曜日にはマチから離れて隠居で土いじりをする。10時に行くのも8時に行くのも同じだ。9時前、友人の家に着いた。梅漬けにするには十分の量の青梅をもらった=写真。ニンニクもお福分けにあずかった。

 梅干しは完熟して黄色くなった梅を漬けて干す。梅漬けは、カリカリが持ち味。青梅を漬ける。干さない。梅干し同様、あとで赤ジソを加えて鮮やかな赤紫色にする。少年時代は梅干しと梅漬けの区別がつかなかった。が、結婚してからは家の数だけ食文化があることを知った。

 口にふくめばとろける梅干しより、カリッとした梅漬け(実が大きめだから、会津の高田梅だったか)が好きなのは、小さいころからなじんだ「おふくろの味」だからだろう。
 
 で、梅漬けをつくるために、隠居の庭に高田梅の苗木2本を植えた。今は1本に減った。初めて実を収穫したとき、実がそばかすだらけだった。そばかすは一種の傷。そこから硬化したり腐敗したりする。結局、梅漬けをあきらめて梅ジャムにした。

 もらった梅は高田梅より小さいが、小梅よりは大きい。普通の青梅だ。畑を覆うように枝を広げていた。今年(2018年)は生(な)り年で、整枝を兼ねて青梅を収穫したという。

 スーパーから黄色い梅を買って来て、梅干しをつくったことがある。そのときの参考書、NHK「きょうの料理」2006年6月号を引っ張り出した。それを見たカミサンがけげんそうな顔でいう。「どこにあったの?」。料理の本は台所にある。それとは別に、漬物特集の「きょうの料理」を自分の本棚に差し込んでおいた。たぶんポケットマネーで買ったのだ。

今までの失敗を参考に、梅漬けに挑戦してみる。まずは手順を思い出さねば――。

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