日曜日(6月10日)は早朝、夏井川渓谷の隠居へ車を走らせた。平地の平~小川町は小雨だったが、渓谷に入ると路面が乾いている。霧状の水滴が空中に漂っているだけだった。
隠居の庭で「昔野菜」の三春ネギを栽培している。5月27日、6月7日と、この半月に2回出かけて、黒い種がのぞくネギ坊主を回収した。まだたくさん残っている。台風が近づき、風雨が強まるとネギ坊主の茎が折れたり、ネギ坊主がばらけたりしかねない。起き抜けに出かけて残りのネギ坊主をすべて回収し、7時前には帰宅した。カゴに二つとれた=写真。例年の倍だ。
秋、地面に種をじかまきした。見事な芽ネギの列ができた。やがてモグラが苗床の土を盛り上げたあたりからおかしくなった。倒れてとろける芽ネギが続出した。越冬するころにはすき間だらけになっていた。歩留まり率は5分の1程度と最悪だ。
じかまきの苗床づくりにはもっと工夫が要る。歩留まりの悪さを考えると、冬に食べる本数を減らしてネギ坊主を増やさないといけない――そうして例年の倍のネギ坊主を確保した。
ネギ坊主は、それぞれの小花が熟すると殻が裂けて黒い種子が見えるようになる。それが採種のサインだ。でも、毎日様子を見るわけにはいかない。風雨が強まる前にすべて回収して、自宅で天日に干し、乾燥させて、殻から黒い種がこぼれ落ちるのを待つ方が安心だ。
乾けば、ネギ坊主を振ったりつついたりして種を落とす。次に、ごみと種をより分ける。
ネギ栽培の師匠から簡単な方法を教わった。ボウルに金ザルを重ね、ごみと一緒に種を入れて水を注ぐと、比重の重い砂はボウルの底に沈み、比重の軽いごみや中身のない種は表面に浮く。それを流して金ザルの水を切れば種だけになる。濡れた種は新聞紙に広げて一晩置くと、すっかり乾いている。あとはさらさらした種を乾燥剤とともに小瓶に入れ、秋の種まき時期まで冷蔵庫で保管すればいい。
きょう(6月12日)はカゴに入ったネギ坊主を縁側に出して干す。
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