わが家、といっても夏井川渓谷にある隠居の菜園のことだが、少し前にジャガイモを収穫した。4月に入るとすぐ、家の台所に置き忘れて芽が出たのを植えた。2カ月半がたって地上部の葉が枯れたので、掘り起こしたら子芋がいっぱい取れた。“みそかんぷら”にした=写真。カミサン流なので、油が多く、少しギトギトしていたが、子どものころの「おふくろの味」を思い出した。
わが菜園では、常時栽培している三春ネギのほかには、春に植えたのがこのジャガイモとキュウリ苗2本だ。キュウリ苗は地元・平の種屋から買った。芽かきを終えた。あとは花が咲き、実が生(な)って収穫するのを待つばかり。
秋の播種のためにネギ坊主から三春ネギの種を採ったが、これは直接口に入れるものではない。代わりに、お福分けが途切れることなく続いている。
大葉(青ジソ)が届いた。カミサンが、別のところからもらったニンニクも使って、「あぶらみそ」にした。暑い時期にご飯にのせると食が進む。
もらった青梅を甕に漬けた話は前に書いた。あした(6月29日)あたり、白梅酢があがっているかもしれない。赤ジソをもんで発色をよくするための大事な調味料でもある。赤ジソは菜園にある自然発生の“ふっつぇシソ“を利用しようか、買おうか迷っている。“ふっつぇシソ”はどうしても発色が悪い。
キュウリにはブルームとブルームレスがある。ブルームとは、実から自然に出てくる白い粉のようなロウのことだ。ブルームキュウリは皮が薄くてやわらかい。糠床に入れるとすぐ漬かる。
カミサンがコープに注文したキュウリが届いた。ブルームだった。スーパーから買ってきたブルームレスのキュウリもあったので、両方を同時に糠漬けにして食べた。ブルームレスの硬さがはっきりわかる。ブルームがあればそれを育てる。それを買う。
ファストフードが主流の時代だが、現役を退いた世代にはスローフードを取り戻してほしい。といっても、相手は野菜だ。時期を逃すと来年まで手に入らない、秋まで栽培ができない、なんてことになる。スローライフを実践しようと思えば、けっこう忙しい。
ただし、「そのとき」にちゃんと手当てをしてやれば、あとは自然がじっくり味を育ててくれる。漬物、中でも梅干しの土用干しはその典型だろう。私は好みで干さずに梅漬けにするが。
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