わが生活圏では、夏井川と新川の合流地点でハクチョウが越冬する。左岸は平・塩、右岸は平・北白土~山崎地内。左岸の堤防を行き来しながら、ハクチョウを観察する。これが冬の楽しみの一つでもある。
毎日、朝の7~9時台と夕方の3~4時台、ハクチョウが鳴きながらわが家(左岸の平・中神谷)の上空を飛んで行く。朝は夏井川から四倉方面へ、夕方は四倉方面から夏井川へ――。
いろんな時間帯に、街へ行ったついでに、堤防を通ってハクチョウの有無をチェックしてきた。朝は9時を過ぎると姿を消す。午後は3時ごろには戻りはじめる。そばに住む“白鳥おばさん”がえさをやるからだ。
そんなことが頭に入っている。きのうも通ったのは9時過ぎだったので、合流地点には1羽もいなかった。
が――。1キロほど下流へ進んだところで、こちらへ向かって飛んでくるハクチョウが3羽いた。あわてて車を止め、カメラを向けると、左へ(ハクチョウからすれば右へ)旋回し=写真上、海の方へ飛んで行った。後輩の情報で海岸寄り、平・高久でえさをついばんでいるグループがいることはわかっていた。その仲間だろうか。
さらに500メートルほど進むと、夏井川にハクチョウが100羽前後、羽を休めていた=写真下。その場所ではめったに姿を見ない。合流地点で羽を休めているグループとは別のグループらしい。合流地点の上流、平・平窪の越冬地からやって来て、それから三々五々、周辺の田んぼに散らばるのか。
すぐ下流には旧常磐バイパス(現国道6号)の夏井川橋がある。下流に向かって飛び立つと橋が邪魔になる。そこで、上流に向かって飛び立ち、右旋回して海の方へ向かったのではないだろうか。離陸して水平飛行になる前のジェット旅客機と同じ、と思ったが、順序は逆、飛行機の方が鳥の飛び方をまねて開発されたのだ。
歩いて(昔は毎日散歩していた)、車で通過するだけだが、ハクチョウウオッチング歴はかなりになる。雪の日、雨の日、霧の日、晴れの日。朝、昼、夕方。着水、離水、はばたき、群飛。パソコンには12年分の撮影データが残っている。
けがをして1年中、夏井川で過ごさざるをえなかったハクチョウがいる。そのハクチョウが大水で上流の平窪から新川の合流地点付近まで流され、定留したのが呼び水になって、夏井川第2の越冬地が形成された。このハクチョウにえさをやり続けたMさんとの交流も忘れ難い。
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