2020年1月30日木曜日

福祉避難所

 いわき市から行政区に貸与された防災ラジオをわが家で管理している。ふだんラジオは聞かないが、緊急時には自動的に音声が流れる。きのう(1月29日)がそうだった。
 前線を伴う南岸低気圧=写真上1(1月27日、NHK)=が東~北東に進み、いわき地方は季節はずれの大雨に見舞われた。パソコンで防災メールをひんぱんにチェックしていると、いわき市北部・久之浜町の大久川がはんらん注意水位を超えたとかで、市が午前11時過ぎ、避難準備・高齢者避難開始(警戒レベル3)を発令した。さらにその南、四倉町の仁井田川でもほどなく同じ措置が取られた。久之浜では久之浜中体育館、四倉では四倉高体育館に避難所が開設された。

防災ラジオから突然、音声が流れたのは午後1時45分。大久川で避難勧告(警戒レベル4)が発令されたという「お知らせ」だった。それからほどなくして、また音声が流れた。仁井田川でやはり避難勧告が出された。去年(2019年)10月12日の台風19号では、防災ラジオでこうした「お知らせ」はあったかなかったか。

夜、福島地方気象台のホームページで降水量をチェックした。きのうの最大値は小名浜で95.0ミリ、山田で127.0ミリ、平で144.0ミリだった。いずれも「1月の観測史上最大」とあった。雨脚が弱まったり強まったりしたあと、正午から20分ほど続いた土砂降りには、ちょっと息が詰まりそうになった。冬の、この時期の豪雨は記憶にない。

今回は久之浜地区に福祉避難所も開設された。午後2時過ぎの防災メールにこうあった。「久之浜地区の避難勧告の発令に伴い、高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児、病弱者などで避難生活において一定の配慮を要する方が対象の福祉避難所を開設します」。高台の福島県いわき海浜自然の家がそれに充てられた。

台風19号のときの防災メールをチェックしたが、福祉避難所開設の「お知らせ」はなかった。わが家に定期的に顔を見せる女性(障がいを持つ子がいる)の話では、行政から問い合わせがあった。「避難したか」というので「しなかった」。逆に、「避難所はどこか教えてと聞いたら、黙っていた」という。ローカルテレビの特集で指摘されたこともあり、それを教訓に今回、開設に踏み切ったか。何はともあれ、一歩前進には違いない。

晩酌を始めた午後5時45分ごろ、また防災ラジオから音声が流れた。同5時35分、大久川、仁井田川の避難勧告が解除され、避難所も閉鎖されたことを知る。
青空が広がった午後遅く、夏井川の堤防から海岸道路を経由して道の駅よつくら港へ買い物に行った。夏井川は水かさが増していた=写真上2=が、橋脚が見えなくなるほどではなかった。南から暖気が吹き込んだためか、気温が上昇し、小名浜では最高気温が16度を超えた。いやはや、まだ1月ではないか。

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