平・神谷地区と草野地区は隣り合っている。夏井川でいうと、河口まで含んだ上・下流の関係にある。古い家では隣の地域に姻戚がいる、親戚がいる、そんな人が少なくない。つながりが密接な土地柄なので、夏には神谷側、冬には草野側が主催して、情報交換を兼ねた区長の合同懇親会が開かれる。土曜日(1月25日)に冬の懇親会が開かれた。
近況報告では、計17人の区長全員が台風19号時の取り組みについて話した。そばの夏井川と地形の関係から床上・床下浸水被害に遭ったところがある。災害ごみの仮置場を設けると、不法投棄が相次いだ。そして、全域に及んだ断水。
避難の勧告・指示にはどこの区長も頭を痛めた。避難所は最寄りの小学校かと思ったら、何キロも離れた高台の平二中だ。これでは家にとどまって、2階に“垂直避難”をした方がいい。私も問い合わせがきたらそう話すつもりでいた。「近くの小学校の教室を開放してもらわないと」。これには全員がうなずいた。
流れ着くごみは下流の草野地区の方が多い。草刈りが下手だと用水路を介して刈り草が流れてくる。上流の農家では、そのへんを意識して草を刈っているのだが、なかには無頓着な人間もいる。
市北部浄化センターそばの堤防が台風19号のときに一部、越水したという。大水が引いたあと、河口まで堤防をたどったことがある。同センターのそばでは、堤防ぎりぎりまで残留ごみがあった。それがとぎれたところがある。越水したかもしれない。そう思っていたので、「やっぱり」とうなった。
堤防の下、河川敷にはサイクリングロードが設けられている。同センター排水口から下流側の同ロードは流木が50メートルほど堆積している。岸辺には竹林がのびる。ちょうど蛇行して、堤防にぶつかるように流れてきた大小さまざまな木が、堤防と竹林の“隘路(あいろ)”にはさまり、本流と遮られて次から次に積み重なり、詰まって、長い流木の山ができた。これも越水の一因になったのではないか。
同センターのすぐ下流には畑が広がり、家が点在する。1枚の畑は晴れていても、いつも水が溜まっている=写真。ストリートビューで確かめることができる。地元の区長に聞いたら、足がめり込んでしまうそうだ。原因は、はっきりしなかったが、「土質もあるのではないか」とは神谷地区のある区長。
わが区から見ると、同センターはすぐ下流に位置する。越水の話を聴いた以上、大雨のときには同センター周辺の情報も集めないといけなくなった。懇親会の翌日、区の役員会が開かれた。さっそく、越水の情報を伝える。みんな驚いていた。
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