私は荷物とカミサンの送迎役。送り届けたあとは寺の駐車場に車を止めて、かんのん市が終わるまで本を読んで待つ。晴れていれば、車中は“サンルーム”と化す。頬や手がほてる。そのうち、まぶたがふさがる。今年(2020年)もカミサンから車の窓をトントンされた。
同じ平・神谷に住む知人が自家栽培の白菜を直売する。白菜漬けが切れるころなので、市が始まる前に3玉を買った。去年は売り切れて買い損ねた。同じように「去年は買い損ねたので」という人がいた。市に参加しているのは奥様方がほとんど。互いに売り買いして品物をさばく一種の「花見酒の経済」だが、1玉100円とくれば安いものだ。
それはそれとして、かんのん市では必ず撮影する花がある。境内のマンサクとロウバイだ。マンサクは枯れた葉が付いている=写真上1。不思議に思って調べたことがある。日本のマンサクのほかに、中国原産のマンサクがある。それらしかった。枯れ葉を付けたまま、日本のマンサクより早く咲く。
去年と全く同じ光景に出合い、全く同じことをする。それは「無事」であることの証しでもある。今年はしかし、びっくりすることがあった。境内のそばの崖が一部、ブルーシートで覆われていた=写真上2。
住職の奥さんの話では、台風19号のあとの大雨で土砂が崩れた。去年10月12日の19号は夏井川水系に被害が集中した。それから半月もたたない10月25日に低気圧が大雨をもたらした。気象台のデータをみると、10月12日の降水量は平227.5ミリ、小名浜176ミリ、10月25日は平197ミリ、小名浜193ミリ。短期間にドサッときた。
自然災害は忘れていても、忘れないでいても、どこにでも、容赦なくやってくる。
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