2020年7月23日木曜日

キュウリの古漬けづくりを始める

 ナスやキュウリのお福分けが続く。自分で育てている苗も実をつけ始めた。きのう(7月22日)は2人から、おとといは1人からキュウリその他が届いた。
 キュウリは、しおれるのが早い。時間がたつと水分が飛んで内部が綿のように白くなる。こうなったら、浅漬けにしても古漬けにしてもまずい。大根は逆に、水分が飛んでしんなりした方が漬けやすい。スーパーから買って来て、すぐ漬けても硬いままだ。たくわんをつくるには、まず大根を干す。それから漬け込む。糠(ぬか)漬け、つまり浅漬けも原理は同じだろう。

大根は大根、キュウリはキュウリ。キュウリは摘んだりもらったりしたら、すぐ漬ける――漬物歴ン十年の“経験則”だ。

お福分けが重なる時期には、食べ方を工夫する。糠(ぬか)漬けだけでは芸がない。サラダ、味噌汁、油炒め。冬から春先の保存食として、塩漬け(古漬け)にもする。

 キュウリの糠漬けは、今の時期なら朝、糠床に入れると晩には食べられる。朝に食べようと思ったら、前の晩に入れる。水分がたっぷりのもぎ立ては、漬かってもあおあおと美しい。そのうえ、シャキシャキしてやわらかい。夏の暑さにぴったりの一品だ。一度に3~4本漬けたら、冷蔵庫に置いて1本ずつ取り出して食べる。

わざわざ糠床に寝かせてあめ色にした古漬けもうまい。食べるときには薄切りにして水にさらし、適度に塩分を抜く。これもシャキシャキした食感がいい。新鮮なキュウリだからこその歯ごたえだ。

 漬物の殺菌用に、今年(2020年)は大辛と激辛のトウガラシ苗を1本ずつ植えた。青い実を付け始めたので、大辛を焼いて先端を少し口にした。とたんに舌がやけどしそうになった。見た目は「万願寺とうがらし」だが、中身はやはり大辛だった。干して古漬け用の甕(かめ)に入れることにした。

 冬、白菜漬け用に使う甕がある。台所の奥の方にあって取り出すのがめんどうなためか、カミサンが代わりにホーローのキッチンポットを出してきた。最初のお福分けが届いたころ、これに塩をいっぱい振って、何本かキュウリを入れ、押し蓋(ぶた)をして重しをのせた。

おとといに続いて、きのうもキュウリを足した=写真。すると、1時間もしないうちにまたキュウリが届いた。これも加えたので、キュウリの本数は写真に写っている数の倍になった。

 預金通帳は2カ月にいっぺん、年金が入るだけでだんだん目減りしていくが、キッチンポットのキュウリは、8月の中旬あたりまではどんどん増えていく。これをカネに換えるようなことはもちろんしない。が、冬に向かって保存食の“貯金”が増えていくと思うと、なんだか豊かな気持ちになる。古漬けの本数が日増しに増えるこの時期こそ、作業としては一番楽しいのかもしれない。

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