やはり冬である。気温の変化が激しい。土曜日(12月16日)は小田原で夏日(最高気温26.0度)を記録し、いわき市の山田町でも18.7度まで上がった。と思ったら、日曜日には寒波がやってきた。月曜日も寒かった。
まずは風。日曜日は寝床に入っているころから強い風が吹き荒れた。「西高東低」の冬型の気圧配置になったのは、容易に想像がついた。
西高東低になると、福島県では会津地方が雪、中通りと浜通りは冷たい風に見舞われる。
会津と中通りの間には奥羽山脈、中通りと浜通りの間には阿武隈高地が横たわる。日本海側の新潟・会津に大雪をもたらした雪雲が奥羽の山を越え、阿武隈の山を越えるうちに雪を使い果たしてカラッ風になる。
拙ブログに何度も書いていることだが、いわきはハマ・マチ・ヤマの三層構造だ。冬は晴れる日が多い。といっても、それは主にマチとハマのこと。ヤマは雪雲の勢力が強いと中通り同様、銀世界に変わることがある。
夏井川流域でいえば、支流・好間川を含めたいわきの最上流部、三和町や川前町が雪に覆われる。
17日の日曜日はいつもより遅く、夏井川渓谷の隠居に着いた。晴れてカラッ風が吹き荒れていた。畑に生ごみを埋めて隠居に戻ると、すぐ正午になった。
こたつに入って、白骨と化した対岸の林を眺めながら弁当をつつく。と、日が差しているのに、白っぽいものがふっかけてきた=写真上1。
濡れ縁や庭の板テーブルに触れたかと思うと、雪はすぐ消える。天気雨ならぬ「天気雪」だ。
天気雪は1時間ほどでやみ、また太陽が顔を出した。強風でちぎれた雪雲がたまたま渓谷の上空に現れ、雪をふっかけながら通過した、といったところか。
しかし、1時間ほどたつとまた雪がふっかけてきた。今度は天気雪ではない。ぐずぐずしていると、道路が白くなるかもしれない。
あわてて部屋を片付け、雨戸を閉めて、渓谷からマチへ下りた。不思議なもので、同じ渓谷でもちょっと下流側は晴れたままだ。
下界(マチ)から振り返ると、阿武隈の稜線は水石山も、二ツ箭山も晴れてくっきりと浮かんでいた。
昼前、平・中塩の田んぼ道から西方の山並み(湯ノ岳の右側)に、つくりかけの風車が2基見えた=写真上2。初めて気づいた。これから稜線のあちこちに風車が立つのか――。
天気雪の話に戻る。マチはもちろん積もるようなことはなかったが、ヤマはその後、積雪があったようだ。つまり、初雪。ただし、マチからみえる山並みは素顔のままで、白く化粧はしていなかった。
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