2023年12月7日木曜日

いきなり「いわき弁」

                     
 朝は起きるのが遅くなった。日が替わったばかりの真夜中にブログをアップする。と、未明の5時になっても安心して寝床でぐずぐずしている。暗いうえに寒い。実はこれが一番の理由といってもいい。

 10月後半から11月いっぱい、たびたび国道6号(旧バイパス)を利用して小名浜方面へ向かった。夕方近くに出かけると、すぐ日が沈む。それで先日は燃えるような夕焼けに出合った=写真。

 いわきはハマ・マチ・ヤマの三層構造からなる。いわきのハマなら、どこでもこれと同じ「大火事の空」が見えたことだろう。

 なぜハマの話から始めたかというと、朝ドラの「ブギウギ」に突然、「福島県出身」の「小林小夜(こばやし・さよ)」(富田望生=みう)が登場したからだ(というのはこじつけだが)。

 初めて顔を出したのが11月28日の火曜日。いきなり主人公の福来スズ子に「おれを弟子にしてくんちぇー」「ほんとげー」ときた。急いで情報を探ると、福島県出身だけでなく、「貧しい漁師の娘」という役柄だった。

 同じ朝ドラの「ひよっこ」(平成29年)に出てきた「小名浜中学校卒業」の「青天目澄子(なばため・すみこ)」(松本穂香=ほのか)以来の、いわきのハマ出身の女の子ではないか(たぶん)。

 富田自身、いわき市で生まれ育った。小学生のとき、東日本大震災に遭遇し、その後、母親の仕事の関係で上京した。「ほんとげー」「してくんちぇー」がネイティブいわき弁なのも当然か。

 この小夜ちゃん、スズ子の下宿に泊めてもらったのはいいが、翌日にはスズ子の父親と酒盛りをして、スズ子に追い出されてしまう。

 はて、このまま消えるのか、と思っていたら、師走第2週の月曜日(12月4日)、スズ子の付き人として復活した。

 「ひよっこ」の主人公は、「奥茨城村」出身の「谷田部みね子」(有村架純=かすみ)。昭和39(1964)年の東京オリンピックのあとに高校、中学校を卒業して、東京の会社に就職した少女たちの物語だった。

集団就職列車のなかで、奥茨城村の3人組(少女2人、少年1人)が澄子と出会う。澄子はいわきの小名浜中学校を卒業したばかりだった。しかも、職場と寮がみね子と同じ東京のトランジスタラジオ工場だった。

 一方の小夜ちゃんは、これからおいおい出自が明らかになっていくのだろうが、やはり「くんちぇー」「ほんとげー」がすんなり入ってくるので、つい近所にいる現実の女の子のように思えてしまう。

 おととい(12月5日)は太平洋戦争の開戦が描かれた。スズ子は弟の死と、歌って踊れない悔しさを胸に秘めながら「バンザイ」を叫ぶ。そしてあすは83回目の、その日。

 ついでながら、令和2(2020)年には、福島出身の作曲家古関裕而をモデルにした朝ドラ「エール」が放送された。平成25(2013)年の「あまちゃん」は、舞台が岩手県の三陸だった。

震災後の東北への「応援歌」という意味もあるのだろう。今度は「がんばっぺ!いわき」、いや「がんばっぺ!小夜ちゃん」だな。

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