2023年12月8日金曜日

師走最初の白菜漬け

                     
 師走に入ると同時に、この冬最初の白菜漬けを食卓に出した=写真。11月27日の夕方に漬け込んでから3日半。少し早いかなと思いながらも、今年(2023年)最後の月になったので「試食」した。三和産の白菜で正解だった。株元が甘かった。

 ブログで何度も書いていることだが、わが家の漬物は私がつくる。春から晩秋まではキュウリを中心にした糠漬け、師走から春先は糠床を冬眠させて白菜漬けに切り替える。

 11月17日の日曜日、三和町のふれあい市場へ出かけて白菜を2玉買った。最初の白菜漬けは三和産で――。そう決めているのは、三和町がいわき市のなかでも山地に位置しているからだ。

 白菜は寒くなると、凍るまいとして糖分を蓄える。これが甘さのもとになる。真冬になれば、山地(三和など)でも平地(平など)でも甘くなるので、場所は選ばない。

 ふれあい市場で買ってから1週間余り、大根を最後の糠漬けにしたこともあって、それが切れるのを計算しながら、風のやんだ11月27日朝、2玉をそれぞれ八つに割って干した。

 干したら待ったなしだ。夕方にはユズの皮をみじんにし、唐辛子を刻み、ミカンの皮と昆布、塩を用意して、甕(かめ)に漬け込んだ。

置く場所は、明るい台所ではなく、北寄りの階段の下と決めている。そこは、家のなかでは一番ひんやりしているところだ。

猫を飼っていたころ、酷暑の夏になるとそのへんで昼寝をしていた。それを参考にした。

 というのは、漬けて何日かすると、白菜から出た水の表面にうっすらと白い産膜酵母が張る。減塩だけでなく、暖冬気味だと膜の張るのが早い。これが広がると味が落ちる。

 そこで今回は産膜酵母がぽつりぽつりと浮かび始めたばかりの夕方(漬け込んで8日目)、しんなりした白菜をタッパーとポリ袋に入れて、冷蔵庫に収めた。

 私は、葉の1枚、1枚を開けて食塩を振る。株元は硬いので多めに――というのがこれまでのやり方だった。

今回は白い株元に塩味が残るのを避けるため、そこはサラッとやって、黄色い葉の方に多めに振った。それでも、ひとかけら、ひとかけら、塩味が違う。やはり「アンバイ(塩梅)」が難しい。

 早々と甕が空になったのを見て、カミサンが次の白菜を買わねば、という。知り合いへのお福分けを狙っているようだ。

うまくできたらそれもかまわないが……。ときに塩味が強すぎるのがある。ということで、お福分けはまだしない。

 それよりなにより、次はカミサンのいとこがつくっている白菜を手に入れたい。ちょうど1年前、普通の白菜より見た目で3割は大きい白菜が届いた。

8つ割りにしただけでは甕に収まらない。全体を10に割り、さらに幾つかは外側の葉と内側の葉を2つに分けて漬けた。

何日かたって一切れを取り出して試食したら、意外や意外、軟らかくて甘かった。平地の白菜のイメージを越えていた。それをまた漬けたい。

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