日本の国際NGO、シャプラニール=市民による海外協力の会に関係している。創立メンバーの一人がいわき出身の人間で、学校の寮の仲間だった。
私はマンスリーサポーター、カミサンは正会員。先日、正会員に年末のプレゼントが届いた。
シャプラが販売するクラフトリンクの商品とともに、バングラデシュで家事使用人として働く少女の絵手紙が入っていた=写真。
ベンガル語で「国花の名はシャプラ」と書いてあるとか。シャプラは「睡蓮」。そこまで文字を覚えたということなのだろう。ちなみに、シャプラニールは「睡蓮の家」を意味するそうだ。
ほかに、今年(2023年)は多文化共生コミュニティスペース「マザリナ」の運営を始めた、ともあった。
それで思い出した。先に届いた季刊の会報誌「南の風」に「マザリナ」の記事が載っていた。
「マザリナ」とはなつかしい響きを持つ名前だ。記事には、いわきで展開したまちの交流サロン「まざり~な」からもヒントを得た、とあった。
シャプラニールは、バングラデシュやネパールなどで支援活動を展開している国際NGOだ。東日本大震災と原発事故が起きると、初めて国内支援に入った。
いわき市に交流スペース「ぶらっと」を開設し、5年間にわたって津波被災者や原発避難者の支援を続けた。同時に、地元のザ・ピープルなどと一緒になって「まざり~な」活動を展開した。
応急仮設住宅に入居している避難者と違って、借り上げ住宅(アパートや戸建て住宅)に住む人は、近くに知り合いがおらず、情報も入りにくい。
そういった人たちが近所の店に立ち寄ったついでに、おしゃべりや情報交換、あるいはちょっとした相談ができれば――という場づくりが目的だった。
「いわきの町にずーっと住んでる人も、新しく住み始めた人もみんながなかよく交流できる場所として、まちの交流サロン『まざり~な』が始まりました。あなたの町のお店などに貼ってある丸いステッカーが目印! 買い物ついでに立ち寄っておしゃべりでもしていきませんか?」
米屋を営んでいるわが家やみそ・醤油醸造販売店などが店頭にステッカーを張り、上記のような内容のチラシを置いた。
「南の風」の記事によれば、アジアからの留学生、あるいは技能実習生が増えるにつれて、「生活情報へのアクセスが困難」「日本人とのかかわりが限られている」といった問題が見えてきた。
さらに、コロナ禍を経験して「生活困窮に陥る外国人向けの生活支援」も課題になった。
いわきでもそうだが、自分たちの生活圏内に、普通に外国人がいるようになってきた。
そこで、新宿の新大久保に「在住外国人向けの生活情報を提供し、地域のさまざまな人々のつながりを促進する場」として、多文化共生コミュニティスペース「マザリナ」ができた。月2回開設するという。
いわきの「まざり~な」が新大久保で「マザリナ」に発展したと思うと、静かにエールを送りたい気分になる。
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