2024年9月17日火曜日

アイスフルーツ

                     
   9月も中旬となれば、さすがに日が短くなってきた。12日の夕方、内郷からの帰り、用心のために車のスモールライトをつけた。

スモールライトとカーナビは連動している。まだ外は明るい。とはいえ、5時を過ぎて車内が薄暗くなってきた。スモールライトをつけると、ナビが夜間用に切り替わり、見やすくなった。

気温はどうだ。秋らしさを感じたのは8月21日から何日かだけだった。9月に入ったから秋になるはずと、期待はしたのだが……。

秋になるどころか、夏が続いている。9月12日は、最高気温が山田町で32・6度、小名浜で31・0度だった。

この日午後、平で会議があって出かけた。家にいるよりは1枚多く羽織った。エアコンが効いている屋内はともかく、そこへたどり着くまでがきつかった。

翌13日も酷暑。それが一服した14日の翌15日も耐えがたい暑さになった。山田では最高気温が34・5度、小名浜でも31・5度まで上がった。そして、夕方の雷雨。カミサンが急いで2階の窓と戸を閉めた。

16日は一転、起きると東からの風に霧雨がまじり、Tシャツ一枚ではひんやりした一日になった。

前にこんなことを書いた。扇風機だけの「昭和の家」では、暑さから身を守る工夫が必要だ。

冷蔵庫で冷やした水を飲む。ときには、それに梅干しを入れてすっぱいジュースにする。昼はご飯に水を注ぎ、氷のかけらを載せた「水飯」にしたり、そうめんにしたりする。

それでもすぐ汗がにじむので、晩ごはんのあとにはデザートとして「ガリガリ君」を食べる。

それだけではない。種なしブドウも凍らせた=写真。夏井川渓谷にあるブドウ園で教わった食べ方だ。これも、前にブログに書いた。

――ある年の秋、ブドウ園で種なしの「フジミノリ」と「ハニーシードレス」の詰め合わせを買った。

生産者ならではの食べ方を教わった。「フジミノリ」は最後に採ったものを冷凍しておき、正月に食べるのだという。

幼い子どもにはアイスキャンデーの代わりになる。食べる前に少し置いておくと皮も簡単にむける。「冷凍ブドウ」とは味なことをする。

あらかた生で食べたあと、何個かをもいで冷蔵庫の冷凍室に入れた。凍ったころを見計らって取り出す。カチンカチンになっている。

少し間をおいて食べると簡単に皮がむけ、甘い果肉がシャーベット状にほぐれた。長期間冷凍室に入れておくと、もっとシャリシャリするのだろうか。

「冷凍ブドウ」の連想で、冷蔵庫にあったミニトマトを凍らせてみた。味はトマトだから癖があるが、舌触りはやはりシャーベット状で好ましかった。聞きかじりであれ何であれ、食べ方を工夫するのは創造的で面白い――。

冷凍ブドウ、あるいは冷凍干し柿は正月の「ごちそう」でもある。晩秋の干し柿はともかく、店頭に並び始めたブドウは、「暑い秋」の今こそ冷凍して味わいたい、アイスフルーツでもある。

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