4月1日からごみ集積所に出せる袋の種類が増える――。いわき市は、「広報いわき」2月号に「ごみ袋の要件緩和」を掲載した。
併せて2月20日付の回覧で、令和7年度の家庭ごみ収集カレンダーを全戸に配布した=写真。
いわき市のごみ袋は、縦70センチ×横50センチで無色・透明のポリエチレン製の長方形と決められている。
市民はスーパーなどでこの規格袋を購入してごみを出す。私はそれで、いわきのごみ収集は間接的ながら有料という認識を持っている。
現在のごみ出しルールの原形ができたのはざっと45年前。当時、市役所担当の記者だったので、新ルールへ向けた市の動きをつぶさに見てきた。
「ごみ戦争」宣言に始まり、有識者らによる協議会の提言、モデル地区の選定、事前の住民説明会を経て、新ルールに切り替わった。
新ルールへの移行といっても、ことは簡単ではない。ごみを出す側の意識の改革が必要になる。実施までの準備が周到だったので、新ルールが大きな問題もなく市民の間に浸透した。
行政は上意下達だけではない、おのれの才覚とネットワークの中で創造的な仕事もできる、公務員も悪くないな――このとき、そう思ったのを覚えている。
家の前にごみ集積所がある。それを管理する身になって初めて、コミュニティはゴミュニティであることを実感した。
カラスはともかく、ごみを出す人間の側にルール違反などがなければ、地域はまず安泰――経験的にそう感じるようになった。
今回緩和される要件は、①容量=15~45リットルの範囲内ならサイズに制限なし②色=内容物が確認できれば半透明の袋も使用可③形=これまでの長方形袋だけでなく、取っ手付き袋も使用可――というものだ。
しかし同時に、色付きの袋と文字・マークなどが印刷された袋は使用不可とあった。「半透明の袋」と合わせて、市民は袋の色の問題で悩むかもしれない。
透明な袋で出すのは、中身が見えるから。燃やすごみの中に危険物が入っているケースがたまにある。それを防ぐ意味もある。
これまでの経験でいうと、レジ袋は白色しか見ていない。白色ではごみ袋に使えない。半透明のレジ袋でも文字入りだとダメ、となる。
文字入りのレジ袋が不可なら、市民総ぐるみ運動のときに市から提供される運動専用の文字入り規格袋はどうなのか。
総ぐるみ運動では毎回ごみ袋が余る。余ったからといって捨てるわけにはいかない。通常の燃やすごみ用に使用するときもある。
いずれにしても、市民はそれぞれに解釈する。4月からの「現場」の判断を積み重ねていくしかないのだろう。
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