2017年5月18日木曜日

辛み大根の花

「花も実もある」なんて言葉を、「外見も中身も立派」という意味で比喩的・抽象的にとらえていたときには、花は花、実は実だった。つながりがわからなかった。家庭菜園を始めて、花が咲いて実がなる(花が咲かないと実はならない)ことを知った。キュウリがそう、キヌサヤがそう。ただし、食べる「実」は未熟果だ。大根も花が咲く前に根を引っこ抜いて食べる。
 花が咲く―実がなる―種ができる―種が風や鳥に運ばれる・こぼれる―芽が出る。植物の不思議はこれにとどまらない。地下茎で増えるものもある。ミョウガ、タケノコ、レンコン……。

 夏井川渓谷にある隠居の庭で、会津産の辛み大根を“栽培”している。震災翌年の2012年夏、知人から種の入ったさやをもらった。毎年、さやを収穫する。去年(2016年)、こぼれ種から芽生えたのが生長し、根が見事に肥大した。野性が強いのか、土も耕さず肥料も少ない環境になって、かえって本領を発揮した。

 こぼれ種から芽生えたのを、いわき地方の方言で「ふっつぇ」という。いわき市教委の『いわきの方言(調査報告書)』(2003年刊)に「ふっつぇ=どこからともなく種が飛んできて、知らぬ間に自然に生えること」とある。ミツバやシソはふっつぇで増える。先日、知ったのだが、ジュウネン(エゴマ)もそうだという。

 辛み大根は、4月末には花盛りになった=写真。そろそろさやが形成されることだろう。さやができて乾燥したら、摘みとってばらまくことにしよう。根づくかどうかはわからない。が、とにかく試す。保存しているさやがかなりあるので、失敗してもやり直しはきく。土は今年も耕さない。

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