2021年1月5日火曜日

隠居は氷点下5度

                     
 年末には行けなかったので、「いつもの日曜日」の1月3日朝、夏井川渓谷の隠居へ出かけた。

 例年は師走の30日か元日、隠居の玄関にリンボウ(輪棒・輪宝)を、床の間に丸もちを飾るのだが、30日は仕事があった(元日付の回覧資料を振り分け、区内会の役員さんや担当する班長さん宅に届けた)。

大みそかはひまだったが、「一夜飾りはよくない」ので、マルトへ買い物に行っただけで家にこもっていた。

 元日は静かにしていたい。2日はカミサンの実家へ年始のあいさつに行く。3日の午後はいわき地域学會市民講座の案内はがきを印刷する。となると、3日の午前中しかない。

 この日はまだ正月三が日のうちだ。快晴無風の中、朝9時過ぎに着いてカミサンが正月様を飾った。私は畑から三春ネギを5、6本掘り起こした。

 川内村の陶芸家兼木工作家、故志賀敏広さんがつくった木製のテーブルが庭にある。それが板目に沿って白くなっていた=写真上1。真冬にしか見られない霜の天然アートだ。雨戸を開けるのを忘れて写真を撮り続けた。

 すると、ほどなく対岸の尾根の一角が白金色に輝きだした、と思ったら、朝日が顔を出した=写真上2。隠居の“初日の出”は9時15分だった。朝日が当たれば霜は消える。いいタイミングで霜のアートを見た。

 それからやっと隠居に入る。カミサンが正月様を飾る。終わって寒暖計を見たらしい。びっくりしたように叫ぶ、「氷点下5度!」。

この冬はどうも寒くなりそうだ――そんな予感に従って、11月下旬には洗面台の元栓を締め、台所のガス温水器の水を抜いた。おかげで、今のところ水道管の凍結・破損はない。

 ネギのうねはカチンカチンに凍っていた。スコップがはねかえされる。草の生えているところから土の塊を起こし、それを割ってネギを抜く。終わると近くの小流れでしぶき氷の写真を撮った=写真上3。ここまでで1時間ちょっと。10時半には隠居を離れた。

 JR磐越東線江田駅前の夏井川渓谷キャンプ場は、この日も車が止まり、テントが張られて白煙が立ち昇っていた。

 厳寒期は1月下旬から1カ月ほど。今年(2021年)は隠居の対岸にある「木守の滝」の凍結が期待できそうだ。滝の氷柱が肥大したらかち割って冷凍庫にしまい、夏にオンザロックを楽しむ。

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