2021年1月10日日曜日

痛風?ひび切れだった

                             
 もう3週間ほど前のことだ。右足のかかとになにか違和感を覚えた。違和感はやがて痛みに変わり、日を追ってそれが強くなった。かかとがはみ出すサンダル(あるとき、近所の診療所へ薬をもらいに行ったら、年配者に取り違えられた。残ったサンダルは一回り小さかった。しかたがないからそれを履いている)のときはいいが、スニーカーだと着地するたびに痛みが走る。

外見は少し皮膚が乾いてザラザラしている程度だ。外傷ではないなら、なにか。痛風? 尿酸値が高いので、降圧剤などと共に利尿剤を飲んでいる。痛風は足の親指に出る、と思い込んでいた。しかし、知人は足の甲の方に出た。親指に出るのは7割ほどで、かかとやひざなどに発症する例もあるそうだ。

 いよいよきたか。師走の後半、埼玉に住む旧知の教授から電話がかかってきた。講義でいわきに来た、旧知の某氏(若いときに痛風を経験している)と飲む、一緒にどうだい――。事情を説明して、初めて彼の誘いを断った。

 同時に、焼酎の「田苑」をやめて、ビール風味のノンアルコールに切り替えた=写真。断酒は断酒でも、晩酌の習慣は続けてほろ酔い気分を楽しみたい。1日1缶。小さなぐい飲みに注いで、なめるように飲んでいると、それなりに脳内の緊張がほぐれた。

 ノンアルがあと1缶というところにきて、かかとの痛みが局所的になった。朝起きて見ると、1センチほど線状に茶色くなっている。ん、ひびが切れて血がにじんだのか。軟膏を塗って絆創膏を張る。だんだん痛みが治まる。痛みはかかとの内側ではなく、表面から発していた。ということは、痛風ではなかったのだ。

冬の乾燥期、こたつに入っていると、右足のかかとに限ってひびが切れた。最近はオリーブせっけんのおかげでカサカサが軽度ですんでいたが、この冬はそれが効かなったのだろう

つまりは、早とちり。ひび切れを痛風と誤解したわけだが、誤解は誤解で自分の体を考えるいい機会になった。痛風のシミュレーションができた。

正月の2日、年始先で糖質・プリン体ゼロの焼酎を教えられた。プリン体が体内で分解してできた燃えカスが尿酸だという。プリン体はいろんな食べ物に含まれている。カツオも多い方だが、早春から晩秋まで週1回の刺し身はやめられない。アルコールではビールに多い。それでこの10年以上、焼酎一本できた。プリン体ゼロの焼酎なら、尿酸の量も減るだろう。

7日にいわき駅前のラトブへ行った折、1階の一ニ三(ひふみ)屋から、糖質・プリン体ゼロの「れんと」を買ってきた。奄美大島の黒糖焼酎だ。麦焼酎の「田苑」もそうだが、クラシック音楽を聞かせて熟成させたものだという。音楽の振動が熟成にいい効果を発揮するそうだ。「れんと」という名前もイタリア語の音楽用語、「レント(遅くゆるやかに)」に由来する。

口に含むと、ほのかな香りとまろやかな味がした。女性でも、いや女性にやさしい焼酎だ。

しばらくは「田苑」と「れんと」を交互に、そして時にはビール風味のノンアルを組み合わせながら、尿酸値が下がるようがんばってみるか。「断酒」と「カツ刺し断ち」は考えるのもいやなので。

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