2015年1月22日木曜日

アラレの話

 東京はきのう(1月21日)朝、雪が舞ったとか。いわきは午後になって天気が崩れ、平地で雨になった。山間部は雪だったか。けさ、起きるとすぐ家の前の道路を見た。凍結はしていなかった。

 先日、魚屋さんで天気の話になった。「このごろ、おかしいですよね」「凶暴化してるよね」。年末も押し詰まった大みそかの晩、6時ごろ。10分余だったが、アラレが降った=写真。雷まで鳴った。そのときの話をしたら、「四倉では車が出せないほどアラレが積もって道が真っ白だったそうです」と教えてくれた。

 縁側のプラスティックの波形スレート屋根にアラレが当たり、激しい音を立てた。慌てて車の屋根に毛布をかぶせた。アラレが手の甲に当たって痛かった。(アラレといい、ヒョウという。その違いは、氷の粒の径だそうだ。5ミリ未満がアラレ、以上がヒョウ。ヒョウの落下速度は時速100キロに達するとか。痛いはずだ)
 
 2011年3月11日の1カ月後、4月11、12日と、いわき市南部を震源とする震度6弱の巨大余震が起きた。
 
 11日、夕方5時16分。激しい縦揺れと同時に雷雨が襲った。バキバキバキ! 火花を散らしながら雷が落ちるのを見た。すぐ停電した。「天変地異」とはこのことか――心底、そう思った。このとき、鮫川渓谷の石住では山崩れが発生し、車で走行中の男性を含めて4人が死亡した。
 
 激しく屋根をたたくアラレに、4・11の記憶がよみがえった。雷、アラレ、もしかして竜巻も? 2014年の締めくくりにまたまた「天変地異」かと、恐ろしくなった。
 
 魚屋さんへ出かけたのは、小名浜の寺で「かんのん市」が開かれた日曜日(1月18日)の夕方。朝から冷たい季節風が吹き荒れていたので、予約分の仕事を終えたら、早仕舞いをするつもりでいたという。それが、午後には風がやんだ。おかげで、いつもの日曜日のように刺し身を口にすることができた。

冬場は、カツオが入らないからあるもので決める。ヤリイカとアジにした。「やっぱり地球温暖化のせいだよね」。アラレと強風の話を切り上げて、魚屋をあとにした。

地震で家がつぶれていたら、竜巻で屋根を飛ばされていたら……。がたぴしでもまだ住める、こたつと石油ストーブで温もりながらテレビを見、刺し身をつついてグイッとやれるありがたさを思った。

0 件のコメント: