2015年1月6日火曜日

サケの刺し身

 週末には刺し身を食べたくなる。いつも行く魚屋さんは正月休みで開いていない。土曜日(1月3日)の朝、スーパーへ買い物に行くとビンチョウマグロのさく(切り身)があった。夕方、刺し身が食べたくなって買いに行ったら売り切れていた。代わりにノルウェー産の生サケを買った。自分で薄切りにした=写真。

 晩秋から春先まで、生のカツオは入荷しない。その間は行きつけの魚屋さんに何があるのか聞いてから、買う刺し身を決める。イカ、タコが中心だが、師走には天然ブリを口にした。メジマグロもあれば食べる。

 スーパーで売っているサケの産地を見たらフィヨルドが頭に浮かび、生の味を確かめたくなった。ずいぶん脂がのっている。「トロだね」とカミサンが言った。

 もう5年余り前のことだ。還暦を記念して仲間と同級生が住む北欧へ“修学旅行”をした。ノルウェーのフィヨルドにはとりわけ感動した。

 フィヨルドは氷河が大地を削り、そのあとに海水が入ってできた地形(入り江)をいう。実際に見たのはソグネフィヨルド(世界最長204キロ、最深1308メートル)の最奥部、世界遺産のネーロイフィヨルドだ。
 
 帰ってから北欧関係の本を読みあさり、テレビの旅番組を追い続けた。水産業関係の専門書も図書館から借りて読んだ。そのときのメモの一部。――ノルウェーでは南部のフィヨルドを中心にサケを養殖している。コンピューターによる自動給餌(きゅうじ)によって、残餌の沈殿による環境の悪化、魚体の品質低下を防いでいる。単一国としては日本が最大の輸入国。

 スーパーへ行くと、魚類コーナーではサケの産地を確かめるようになった。チリかノルウェーか、どちらかだ。刺し身用を買ったのは今度が初めてだった。病みつきになりそうで怖い。

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