息子の家に出向いて“学童保育”をしたときのこと。宿題を終えた小1の孫が「ねぇ、見て」といって外に飛び出した。スケートボードのようなものに乗って、コンクリートの庭を大きく小さく円を描きながら回っている=写真。
ボードを操れるようになったことを自慢したかったのだろう。最後はドヤ顔・腕組みをして、大きく円を描いて止まった。上の小3も操れるが、少しぎこちない。
「ジェイボード」だという。スケボーは“四輪車”、ジェイボードは“二輪車”だ。バランスをとるのが難しそうだが、下の孫の動きを見ると、ちょっと運動神経のいい子どもはすぐ慣れるらしい。ボードは二つの卓球ラケットをグリップでつないだようなかたち(8の字に似る)。そこに足を乗せ、前足と後ろ足で交互にボードを振ると、推進力がついて前進する。
小1は、将来は体育会系に進みそうな感じを抱かせる。最初に驚いたのは、保育園でのかけっこだった。陸上選手のように前傾して飛び出し、腕も前後によく振れている。私は福島高専時代、陸上競技部に所属していた。主に400メートルを走り、1600メートルリレーに加わった。ランナー経験者としてみても、下の孫は短距離向きの走りをしている。
今年(2016年)、小学校に入学した。最初の運動会でリレーのメンバーに選ばれた。最初のランナーは1年生。紅白各2チーム(鉢巻組と帽子組)がスタートラインに勢ぞろいして走り出す。下の孫は2番目で次にバトンをタッチした。2学期の終わりに持久走大会が行われた。1年生は校庭を3周した。1番でゴールしたそうだ。
1番になったり、2番になったり――いいライバルがいる。持久走の1番がよほどうれしかったらしい。顔を合わせると、本人が誇らしげに告げた。
短距離も持久走もとなれば、いつかは種目を絞らないといけなくなる。いや、十種競技(タレントの武井壮は元日本チャンピオン)という選択もある――おやおや、何を考えてるんだ、おれは。ジェイボードを巧みに操る孫に、つい元陸上競技選手の妄想を重ねてしまった。
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