散歩をしていて足がしっかりしていたはずのときにも、階段で、茶の間と台所の段差で、親指をぶつけてとび上がることがあった。加齢による運動能力の低下はいたしかたない。家で足を屈伸するくらいの今は、座布団の端を踏んだだけでもこけそうになる。「家庭内転倒事故」の心配が増した。
玄関にある靴やサンダルは、外向きにそろえられている。親からしつけられ、子どもにもそうしつけてきた。ところが最近は、靴は外向き・サンダルは内向き=写真=にするようにしている。
靴は上がりかまちに座って履くから外向きでもいい。が、サンダルは若いときのようにまっすぐ足を下ろしてつっかけることが簡単ではなくなった。柱につかまりながら、くるっと体を半回転させてサンダルを履く――それが習慣になりつつある。土間から上がりかまちまでの高さを計ったら、32センチ強あった。ざっと一尺だ。
近所の幼稚園が新年度から「幼保連携型認定こども園」になる。新園舎が建設され、先日、落成式が開かれた。2階建ての広々とした保育室などを案内されたが、なんとなく落ち着かない。それはそうだろう。ゼロ歳~5歳の幼児に合わせた建物なのだから。玄関と床がほぼフラットだ。わきの下駄箱(今もそういうのか)も低い。フラットすぎて、かえって靴を脱ぐのに苦労した。
一人の人間のなかでも、段差はない方がよかったり、ある方がよかったりする。年をとるということは単純なのに面倒なことが増える、そういうことなのだろう。
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