2019年11月25日月曜日

「隣人祭り」が大切

外国にルーツを持つ市民の日本語スピーチコンテストがきのう(11月24日)、いわき湯本温泉の古滝屋で開かれた。18回目を迎えた地球市民フェスティバルの一環、というより、3年前からは同コンテストがフェスティバルのメーンになった。
縁あって、初回からコンテストの審査員を務めている。「高等教育機関の部」には東日本国際大学と福島高専の留学生5人、「一般の部」にはスーパーマルトの技能研修生や親のどちらかが外国人の中学生など9人が参加した。会場から寄せられたアンケート結果を参考にしながら、5人の審査員が大賞・特別賞を決めた。最後はスタッフ、審査員らが加わって記念撮影が行われた=写真。

 日本、それも東京ではなく地方のいわきへ来たことの戸惑い、住んでみての感想、いいところと悪いところなど、実体験に基づくスピーチに、たびたびうなずいたり、ほほえんだりした。

 郷に入れば郷に従え――で、何人かは当初、いわきのごみ分別ルールがわからず、出したごみ袋にシールを張られて置いていかれた。地球環境問題を考えれば、「燃えるごみ」「燃えないごみ」などに分別する方法を広めないといけない。ベトナムへ帰ったら地元の人間にごみ分別のやり方を教えたい、と述べる実習生がいた。

 母国のベトナムと日本を比較して、日本では近所づきあいが薄い、あいさつをすることから知り合いを増やしていくことが大切、と訴える留学生もいた。フランスでは20年前に、日本でも2008年に「隣人祭り」が始まった。それが、高齢者が外出する楽しみになっている(「隣人祭り」は身近なコミュニティの課題といってもいい)。

 母親がフィリピン人の中学1年生の男の子には、痛いところをつかれた。いい友達ができた。日本語と勉強を教えてくれる場所がある。吹奏楽部に入っている。アリオスで演奏した。アリオスはすごい。カツオの刺し身はにんにく醤油でたべるのがおいしい。しかし、雪が少ないのと、信号無視をする車が多いのが残念(雪はともかく、黄信号でも平気で進む車が多いのがいわき)。

 回を追うごとに、スピーチの内容がよくなっているように感じた。と同時に、彼らの目から見たいわきの長所は伸ばし、短所は改める必要があることも実感した。このコンテスト自体、「隣人祭り」のひとつではないだろうか。

「高等教育機関の部」では「隣人祭り」を紹介した留学生が、「一般の部」では、「ありがとういわき」と題して、「日本語を覚えたおかげで、ミャンマーに戻ってパン屋さんを開く夢が生まれた」と語った実習生が大賞を受賞した。「ごみ分別」の実習生と、車の信号無視を突いた中学生には、特別賞のほかに、急きょ、審査員特別賞が贈られた。

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