2023年7月19日水曜日

日曜日は休む

                    
 平成19(2007)年秋にいわき民報社を辞めて3カ月がたったころ、若い仲間に誘われてブログを始めた。「新聞コラム」のインターネット版という認識で、「とにかく毎日、一本は書く」と決めた。

 以来14年余、旅行に出かける、夏井川渓谷の隠居に泊まる、といったとき以外は毎朝、ブログをアップしてきた。その数はだいぶ前に5000本を超えた。

 東日本大震災と原発事故が起きたときには、時をおかずに地震直後の様子をアップした。それから何日かは原発避難をした。体調を崩してしばらく休んだこともある。

 そういう大災害・病気はともかく、「一日に1回締め切りを持つ」のが習慣になってからは、日曜日も祝日も普通の一日になった。

この3年間、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、日本でも緊急事態宣言が出された。いわきでは感染防止一斉行動がとられ、公共施設の休館や行事の中止・延期が繰り返された。

すると、主に地域の出来事を伝えるコミュニティペーパーは紙面を埋める記事が激減した。それを補うために、令和2(2020)年5月中旬、古巣のいわき民報で私のコラム「夕刊発・磐城蘭土紀行」が始まった。

古巣のために新しく書くことはできないが、ネットのブログをコラムとして紙面に転載することはできる――。つまり、ネットと活字の融合企画がスタートした。

しかし、いや、やはりというべきか、活字になったブログを読んでいるうちに、意識の逆転が起きた。ネットのブログを新聞のコラムに、ではなく、新聞のコラムとして書いたものをブログとしてネットに載せる。

会社へは行かないものの、新聞社の勤務体系に沿って、午前中に翌朝のブログを仕上げる癖がついた。

 いわき民報は日・祝日が休みだ。記事があふれるときには、「夕刊発――』ははずれる。いつしか、「日曜休刊」のシステムがこちらにも伝染するようになった。

 そのうえ、この危険な暑さだ。まだ梅雨は明けないのに、酷暑の青空が続く=写真。コロナ禍で休んでいた地域の行事も4年ぶりに再開されて、ブログを書くための時間がとれないときがある。

こうしたことが重なって、7月2回目の日曜日、ブログを休んだ。16・17日も暦に合わせてブログを連休した。

すると、火曜日の朝、故郷の兄から電話がかかってきた。「ブログを毎日読んでる。けさはアップされていたが、2日間載らなかったので……」。熱中症にでもなったのかと、心配したようだ。

熱中症はもちろんだが、シルバーの自覚も前より強くなってきた。とにかく無理をしない。かといって、休んでばかりもいられない。「日曜休筆」は、むしろリフレッシュできるいい機会、と考えている。

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