2023年7月4日火曜日

「新じゃが」を少々

                     
 日曜日に夏井川渓谷の隠居へ出かける。この時期は行くたびに庭の草がのびている。梅雨どきの緑の繁殖はすさまじい。

1カ月前、後輩が今年(2023年)最初の草刈りをしてくれた。その後、雨と太陽の光を受けて、庭はたちまち緑で覆われた。

庭の一角に菜園がある。若いときは6畳の部屋二つ分くらいのスペースを“開墾”し、いろんな野菜を栽培した。

今は、三春ネギに絞って栽培している。ネギだけは採種~播種~定植~収穫と、一連のサイクルを切らさない。

6月の終わりに、遅まきながら苗を定植した。あとは時期を見て追肥と土寄せを何回か繰り返せばいい。

草はむろん、ネギ畑にも生える。まずは日曜日ごとにうねの草を引っこ抜く。同時に、周りの草もできるだけ広くむしり取る。

草に混じって辛み大根がある。ジャガイモもある。こちらは勝手に根付いて芽を出した「ふっつぇ野菜」だ。

辛み大根は知人から種をもらって栽培を始めた。最初は手をかけすぎて細い大根しかできなかった。

 いくつかそのままにしておくと、越冬して花が咲き、やがて種の入ったさやができた。これを回収し、月遅れ盆の前に割ると、内部は“発泡スチロール”のようなもので覆われ、その中に直径1ミリ余の赤玉(種)が眠っていた。これを100粒ほど採って点まきにした。

 そのとき、うね跡に双葉を出していた辛み大根があった。落ちたさや(こぼれ種)から自然に発芽したのだ。

以来、辛み大根は種まきなどせずに、「ふっつぇ」が出てくるのにまかせることにした。また、不耕起栽培にすると、狙い通りにずんぐりむっくりした辛み大根ができた。

つまり、なにもしない。ただただ芽が育ち、根が肥大するように、周囲の草を引き抜いて日光を当て、風通しをよくする。それだけ。

今年も草を引き抜くついでに、枯れて黄土色に変わったさやをごみ袋に回収した=写真上1。落ちたさやはそのままにしておいた。

 「ふっつぇ」のジャガイモも20個ほど採れた=写真上2。これも前に栽培して取り残したイモか、生ごみと一緒に埋めた古いジャガイモからの再生物だ。

 小さいものは「みそかんぷら」、やや大きいものは三春ネギとの味噌汁にする。親指より少し大きいものが「みそかんぷら」になって出てきた。うまかった。やはり、年に一度はこれを食べたくなる。

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