気分転換を兼ねて山里巡り(最近の言葉でいえば、マイクロツーリズム)をすることにした。
日曜日(10月29日)。朝、夏井川渓谷の隠居へ行って少し土いじりをしたあと、ひとつ山の向こうで開かれている「三和の里フェスティバル」をのぞく。そこで昼食をとり、買い物をする。
そのあと、鹿島町の病院に入院している義弟を見舞い、いつもの魚屋さんへ行ってカツオの刺し身を買って帰る。それでもう晩酌の時間になる。
渓谷のJR磐越東線江田駅前には朝9時半ごろ着いた。
道路沿いの空き地に小野町のNさんがパイプで直売所の小屋掛けをしていたのは、連休中の10月8日。曲がりネギやとろろ芋、ゴボウを売るのは11月に入ってから、と言っていた。
その11月を前に、奥さんと妹さんが露地に曲がりネギやとろろ芋を並べて、開店の準備をしていた。プレオープンといったところだろうか。
曲がりネギは、私が隠居の庭で栽培している「三春ネギ」と同じ系統だ。前にNさんが、郡山の「阿久津曲がりネギ」の産地から苗を買って来て栽培すると言っていた。
加熱するとやわらかくて甘い。子どものころ、阿武隈の山里で食べていたネギと同じ味なので、Nさんが秋に直売所を開くと、まずは曲がりネギを大量に買う。
今回も3束(1束400円)、ほかにとろろ芋とゴボウを買った。「これで今日の買い物ツアーは終わってもいい」。曲がりネギを手に入れてそんな気持ちになった。
隠居に着くとまず、風呂場の漏水箇所の跡を確かめる。物置の入り口そばから風呂場の土台のブロックの穴へと井戸水の水道管が直角に伸びている。
浴槽とは別系統で、風呂場の中の小さな庭の流れのために設けたものだった。止めても湯張りに支障はない。
月曜日(10月23日)に庭の草刈りをしていた後輩が漏水を見つけ、連絡を受けて駆け付けた。そのとき、水が出ないようにすることを決めた。後輩が翌日、水道管を切断してプラグで止めてくれた=写真。
水道管は外気にさらされるため、発泡スチロールをかぶせ、黒いテープで巻いて保温していた。
しかし、長年、紫外線を浴び続けたためにテープがちぎれ、発泡スチロールがバラバラになった。こうなると、厳寒期に一発で凍結・破損する。
当面の問題が解消された、畑に生ごみも埋めた、曲がりネギも買った――となれば、あとは「おまけ」のようなもの。
久しぶりに心おきなくマイクロツーリズムを楽しむことにした。上流の川前町・宇根尻から“いろは坂”を駆け上がり、三和町・差塩(さいそ)へ出ると、おもしろい光景に出合った(続きは次回)。
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