2023年11月7日火曜日

4年ぶりの歩こう会

                     
 日曜日(11月5日)に「神谷市民歩こう会」が開かれた。いわき市青少年育成市民会議神谷支部(地域部会)が主催した。スタッフの一人なので、7時半には集合場所の神谷公民館へ出向いた。

 秋が深まると、神谷地区は「ハクチョウが飛び交う里」になる。朝の7~8時台と夕方の4時台には、家の上空をハクチョウが鳴きながら通過する。

 日曜日の朝もそうだった。公民館の駐車場にいると、神谷耕土の上空を2羽、4羽、5羽……と群れて飛んで行く姿が見られた。

 田んぼと住宅街の奥、南方の丘陵のふもとを夏井川が流れる。遠方の家並みに目をやると、川から飛び立ったハクチョウがいったん西方へ向かい、大きく迂回して神谷の上空を通過するのがわかる。行き先は四倉か。

 令和元(2019)年10月に台風19号がいわき市を襲い、上流の平窪地区を中心に、夏井川水系で大きな被害が出た。

 「歩こう会を中止するか」という声が上がった。しかし、コースの夏井川河川敷には流木その他のごみが残留したものの、なんとか歩くことはできる。

自然災害の一端をこの目で確かめ、防災への教訓にしてもらおうと、あえて実施した。

 その後、コロナ禍による中止を経て、今年(2023年)4年ぶりに再開することになった。スタッフを含めて前回並みの約40人が参加した。

 コースはこれまでと変わらない。公民館から夏井川河口・沢帯(ざわみき)公園までの往復9・5キロで、河川敷のサイクリングロードと堤防の上を、ごみを拾いながら歩いた。

 4年前もそうだったが、この日、下流の草野地区では堤防の草刈り・ごみ拾いが行われた。

それより前に別のグループによるごみ拾いが行われたらしく、土手に落ちている空き缶やペットボトルは意外と少なかった。

 令和元年の水害のあと、堤防の復旧・強じん化工事が各所で進められている。河川敷の立木伐採、土砂撤去、護岸工事と、この4年で川を軸にした風景は一変した。

 それでも秋になると、神谷地区では、遡上するサケを捕獲するためのやな場が設けられる。その上流にはハクチョウが飛来して羽を休める。

 出発式では、あいさつの中でその話をした。ちょうどそのとき、上空をハクチョウが通過したので、話を中断して空を見上げるように促した。

 一行が夏井川の河川敷に下りると、ハクチョウが50羽あまり羽を休めていた=写真。長年、歩こう会とハクチョウとの組み合わせを頭に描いていたので、やっと念願の写真が撮れた。

 これまで沢帯公園では昼食時間を設けていたが、今回は、昼には公民館に戻って解散することにしたため、一休みをしただけで折り返した。

 一行がはるかな堤防上に現れるまで、公園のそばで海を、河口を、上流の山並みを眺めながら、仲間のスタッフとよもやま話をした。

 河口に架かる磐城舞子橋を自転車が何台も通過していった。これも最近よく見られるいわきの新しいハマの光景だ。

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