2023年11月27日月曜日

後期高齢者

                                 
   またひとつ年をとった。今回はしかし、「75歳の壁」が待っていた。それでちょっと複雑な気持ちになった。

運転免許更新のため、夏に自動車学校で認知機能検査を受けた。3年前は座学と実車指導だけだった。

「高齢者講習等通知書」には、75歳以上の免許更新までの流れとして、自動車学校で認知機能検査と高齢者講習(座学と実車指導)を受ける、とあった。

検査の内容は二つ。複数の絵を見て、覚えて、答える検査当日の年月日と時間を答える――で、①は記憶力、②は時間の感覚をチェックする。

ネットで検索すると、警察庁のホームページに絵が公開されていた。16種類4パターンで、そのなかの1パターンが検査に使われた。

絵を見たあとはいったん別の課題をこなし、再び絵に戻って、覚えている限り16種類の名前を書き出す。さらに、座学開始時間を起点に年月日と時間を書く――ということで、少し緊張して臨んだ。結果はさいわい問題なしですんだ。

先日、自動車学校からもらった書類を持って、警察署で免許更新の手続きをすませた。

順番を待つ間、目の前の棚から高速道路での逆走防止を呼びかけるチラシを1枚もらって、持ち帰った。横に大きく「無くそう逆走」とあった=写真。韻を踏んでいるらしい。

チラシによると、逆走は2日に1回以上発生している。逆走事故の死に至る確率は、高速道路での事故全体に比べて約15倍にも及ぶそうだ。

逆走の約6割は高速道路の出入り口やSA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)で発生している。

行先を間違える・目的の出口を通過してUターンするなどで、標識・標示を確認していれば防ぐことができるという。

逆走データ(2018年)で驚いたのは、その動機だ。過失39%、認識なし21%はともかく、故意が25%もあった。4人に1人はわざと逆走しているのか。

しかも、その年齢は約半数が65歳未満、65~75歳未満と75歳以上はそれぞれ26%だった。

少なくとも、逆走=高齢者、なかでも後期高齢者とは限らないことが、このデータからわかる。

ま、「75歳の壁」を意識するからこそ、逆走防止チラシにも手が伸びたわけだが、保険証(国保の被保険者証)も誕生日がきたので、名刺大のものからその倍はある後期高齢者用のものに替わった。

保険証の裏面を初めてじっくり読んだ。名刺大の保険証にも印刷してあるが、字が小さくて読んだことはなかった。

「私は、脳死後及び心臓が停止した死後……」という書き出しで、臓器提供の有無に関する本人の意思を表示するものだった。

薬を飲んでいる身としては、臓器提供には自信がない。これまで同様、何も書かずに利用することにした。

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