2024年5月28日火曜日

飲み屋街の昼火事

         
 日曜日(5月26日)の昼前、夏井川渓谷にある隠居の庭で土いじりをした。間もなく正午という時間、隠居に戻ってスマホをチェックすると、いわき市平・田町の飲み屋街で火災になっていることを知った。

 飲み屋街の近くに住む知人がフェイスブックに画像をアップしていた。炎と黒煙が激しく立ち昇っている。これはオオゴトだ!

 すぐ正午になった。ラジオ(NHK)が中央のニュースを伝え、東北地方のローカルニュースに切り替わって、2番目に田町の昼火事を報じた。

 午前10過ぎに出火した。消防車が何台も出動した。それだけではない、延焼中だという。これはいよいよオオゴトだ。

 田町は言うまでもない、いわきで一番の飲み屋街だ。狭い路地に飲み屋が密集している。しかも、ほぼすべてが低層の雑居ビルだ。

 ボヤならともかく、建物全体に火が回ると、何軒ものスナックやバーが被災する。隣接する雑居ビルも同様だ。

 昼食のために、ほどなく街へ戻った。国道399号を利用していわき駅前に近づくと、飲み屋街の西側、レンガ通りが通行止めになっていた=写真。

 半分透明な煙が漂っている。南西から北東へと風が吹いていて、並木通り(国道399号)を駅方面に向かうと、きな臭い匂いに包まれた。田町の東側、銀座通りも通行止めになっていた。

 家に戻ってからはメディアの報道に触れ、SNSにアップされた情報を探った。ストリートビューで火に包まれたらしい通りをチェックすると、覚えのある店の看板に出合った。やはりヒトゴトではない。

 鎮火したのは夜の9時半過ぎ。ざっと12時間近く燃えていたことになる。けが人などはなかったようだ。が、鎮火までの時間を考えると、大変な事態になったものだ。

翌月曜日の朝、さっそく新聞で状況を確認する。県紙は、鎮火時間は入れたものの、詳細は不明のまま。警察と消防の調べが進まないうちに締め切り時間がきたようだ。全国紙の朝日には、記事はなかった。

 空から現場を撮影したような写真があった。古巣のいわき民報もその一つだった。位置からみて、銀座通りにあるラトブの上の階、エレベーターフロアの窓際から撮影したようだ。

 私もラトブの総合図書館(4~5階)に行くと、窓越しによく田町方面を眺める。それでなんとなく撮った場所が推定できた。

 古巣が田町の北側、並木通りにあったため、昔はよく田町に繰り出した。本町通りと並木通りの間には、南から「紅小路(べにこうじ)」「新田町通り」「仲田町通り」の三つの路地がある。

 火事に遭ったのは新田町通り~紅小路にはさまれた一角だ。若いころ、同僚、あるいは同業他社の記者とカウンターに並んだ店も焼けてしまったか。

被災した飲み屋は12棟で数十軒という報道がある。どの店にも経営者がいる。常連客がいる。そのつながりを、これからを想像するだけで暗澹たる思いになる。

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