2024年5月25日土曜日

ミョウガタケを収穫

                                
 夏井川渓谷にある隠居の庭では、私が野菜(三春ネギ)を栽培している。カミサンはハーブなどの園芸種を植え始めた。

 野菜はスペースが若いときの半分以下になった。その分、カミサンの守備範囲が広がった。

 隠居へ行くたびにカミサンは草むしりをする。きれいになったカミサンのエリアに、ニョキニョキとミョウガタケが現れた。

 前からミョウガはあった。が、すぐ草にまぎれてしまうので、ふだんは忘れている。草を引き抜くとけっこうな数の新芽が出ていた。葉先を含めて30センチ近くなった若芽をカットした=写真。

 食べ方は決まっている。まずは汁の実だ。細かく刻んだのをみそ汁に散らす。さわやかな香りと、ほのかな苦み、そしてシャキシャキした食感を楽しんだ。

一夜漬けもいい。カブとキュウリを刻み、風味用として庭のサンショウの木の芽とミョウガタケをみじんにして加え、だし昆布も入れる。即席漬けだからこそ、風味とうまみが出る。たぶんこれが一番好きな食べ方だ。

 ミョウガは、隠居だけではない。わが家と、南隣の義弟の家の庭にもある。春はミョウガタケ、秋は茎の根元にミョウガの子が現れ、花を咲かせる。ミョウガの子も汁の実や薬味にする。

 手をかけなくても勝手に出てくる、土の味、和のハーブだ。しかし、汁の実や一夜漬けだけでは物足りない。このごろは糠漬けも試すのだが、これが難しい。失敗と成功の繰り返しだ。

最初は、初夏のミョウガタケを10センチくらいの長さにして漬けたが、イマイチだった。浸透圧がよくはたらかない。

細いわりには硬いので、塩味と滋味がしみこむには時間がかかる。キュウリは1日もかからないが、ミョウガタケは3日ほど漬けてやっとしんなりする。

皮をむかないで入れたウドがそうだった。皮をむいたとたん、すぐしんなりしてうまかった。

ミョウガは皮の連続だから、むくわけにはいかない。いや待て、縦に4つ割りにしたらどうだろう。

4つ割りでは細すぎる。縦に切れ込みを入れるだけにして浸透圧がはたらきやすくしたら、細いところは1日でしんなりした。

それでも、試食したらやや硬い。太めの2本を糠床に残し、取り出すのをさらに1日遅らせると、ようやくしんなりしてきた。

ミョウガの風味は確かにある。とはいえ、子どもの小指くらいの細さだ。それを刻んで食べるわけだから、箸ではつまみずらい。食べ方が面倒だ。それに、食べても筋が残る。

ミョウガタケは、夏になると丈がのびて硬くなる。現役のころ、土曜日に隠居に泊まり、庭からミョウガタケを取って来て、小口切りにして味噌汁に放したが、硬くて食べられたものではなかった。

その意味では旬の時期が短い。今回が今年(2024年)の初物だったが、もう「終わり初物」にしないといけないようだ。

わが家のミョウガタケは、先端の葉も含めて1メートル近くになった。芽が出たなと思ったら、もう「終わり初物」を通り越した。

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